十三

母はなるべく付きっ切りで私の側にいてくれた。


幼い頃は、上の兄の友人達がこぞって母を横取りた。

その埋め合わせでは無いが、

出掛ける時も私が精神的に一人になれず、

付いて行った。


上の兄は物覚えついた頃からギターを弾いていた。

兄はthree-piecebandのguitarvocalを今もしている。


摂食障害によって、精神的に一番酷い頃、

兄のバンドと私と同い年のメンバー達のバンドで、

ツーマンのイベントをする事になった。


そのバンドは、とてもメッセージ性の高いバンドだった。

ライブを見たら、翌日、頑張って生きようと思えるような、

そんな気持ちをもらえるバンドだった。


とにかく突然、イベントで、

壁に描く絵を描いてみないかと、

そのバンドのベーシストが言った。

言ってくれた。

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