第11話 着々と。

壁塗り作業も一区切りしたところで最後の大仕事である仕上げの作業がはじまりました。


ここからは再び相真工務店さんの出番です。


基礎工事同様、作業を見守るしかないわたしたちですが着々と完成へと近づいていくその様子をのぞき見ては感心することしばしば。


とくに後半は一日一日の進展の早さに驚かされました。


さすがはプロのお仕事。リフォーム作業もついに大詰です。


土間だった場所にはミニキッチンが取りつけられました。もっとも安いモノですが、事務所として使うため最低限の給湯ができればOK。後日、ひとくちコンロを購入して設置します。もともとあった給湯器は壊れていたため未使用。残念ながらお湯を出すことはできませんが事務所としては充分なのです。


ミニキッチン上の換気扇部分は施工ボードにパテで成形し(左画像)、クロスを貼ってできあがり(右画像)。ちなみにここは相真工務店・大橋社長自ら仕上げられました。お見事です。匠の技を感じます


トイレまわりにはドアもつきました。トイレ内は陶器類が設置されています。壁は施工ボードを貼り、継ぎ目などを埋めています(白い部分がパテによる施工部分です)。下二枚の画像はクロスが貼られた状態。パウダールームと呼ぶほどのものではないですが、洗面台とトイレがひとつになった、通称「居酒屋トイレ」の完成です。窓はもともとあったものをそのまま使ってます。


こうしてひとつひとつプロによるリフォームの過程を見ていて感心したのは仕上げの美しさは当然ながら段取りの素晴らしさや作業効率のよさでした。当然のことですが、ここにプロと素人の差がありました。


いかにムダを省き、効率よく作業を行うか。それが予算につながり、そして最終的に仕上げのよさに繋がる。


そのことをまじまじと感じました。


これらはすべて経験値によるものです。一夜にして手に入るものではありません。


今回、一部でも自分たちの手でリフォームをしてみてよかったなと思えることのひとつにこうした「プロの作業がすこしだけわかるようになった」というのがありました。


建築もリフォームもすべてものづくり。


ものづくりはなんであっても楽しく、ほかには代え難い喜びがあります。


わたしたちは自分たちで手を動かすことでリフォームの楽しさを知りました。


その延長線上にあるもっと大きな楽しさや喜びを相真工務店さんは知っているのでしょう。


そのことを肌で知ることができた。


この経験はとても大きいことでした。


こうして相真工務店さんにお願いしたリフォームは終了。無事に物件の受け渡しも済みました。


まだ自分たちで行ういくつかの作業が残っていますがそれを終えてしまえば、あとはもう移転するのみ。


新事務所での営業開始はもうすぐなのです。(つづく)

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