第6話 離婚と死ぬことを本気で考える

おもむろに、実は既婚者です。

で、一人称俺とか言ってるけど、女性ですw

つまり、嫁です。


鬱が判明してからしばらくして、電車にも乗れなくなり、本も読めなくなり。

大好きだった音楽(メタル)も聴く気にならず。

以前は当たり前にできていて、ほとんどの人が当たり前のように出来ることが急にできなくなったことと、もともと「ちゃんと生きている」と言う実感が希薄な生き方をしていたのと。

相方との些細な擦れ違いの積み重ねが、どうにも我慢できなくなって、ある日、役所から緑の紙を召喚しました。

離婚した後のことなんて、考えてなかった。

と言うより、死んじゃえばいいやと思ってた。


「離婚してどうするの?どーやって病気治すつもりなの?」


相方に問いかけられたけど、そんなの、どうでも良かった。

生きているのがつらい・・・のともちょっと違った。

ただ、離婚したら、生活基盤が無くなるから、遅かれ早かれ死ぬな、と漠然と思っただけ。


それでも多分、だけど相方はそのとき、必死だったのだろう。


それまで、真剣に話したい内容に対して、どちらかと言うと逃げ腰だった相方は、それから変わった。

真剣に、聞いてくれるようになった。

でも、それは、もう遅かった。

少なくとも、俺はそう思った。

だって、話すことなんてもうないのだから。

今離婚すれば、多少の金額は残せる。

俺はその分無一文になって、どこかで限界を迎えるのも良いだろう。

ただ、そう思った。


結局、相方の説得により、離婚はしなかったのだけど。

離婚していたら、今頃はと言うよりはとっくの昔に、ホントに死んでいたと思う。

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