三つ目 英語の教科書の長文に異議があります。

 これは、私が一年程前から気になっていたことです。

 私の学校では『プログレス』と言う教科書を使用しているのですが、そのなかに出てくる長文『フラワーコンテスト』の内容がどうしても解せないのです。

 内容は……

「二人の少女が、ある花の大会のために花を育てていました。

 ある日、その内の一方が友人に薔薇ばらをねだられて、あげてしまいました。

 すると、その噂を聞いた人々が次々に薔薇をもらいにきて、とうとうその子の薔薇はなくなってしまいました。しかし、彼女は、大会よりも友達の方が大切だ、と言い後悔はしませんでした。

 その一方、もう一方の少女は、大会がある、と言って花をあげませんでした。

 すると、花をあげた方の少女の庭には再び薔薇が咲き、大会の日に満開となり、花をあげなかった方の少女の薔薇は大会の日の前に枯れてしまいました。

 果たして、花をあげた方の少女は大会に優勝し、その友は皆喜びました。                     めでたし、めでたし」     

……と言うようなところだ。

 さて、このお話を皆さんはどう受け止めただとうか。

 私は恐ろしい話だと思う。

 花をあげた方の少女は大会を捨て、友達を選び偽善ぎぜん的な行為を繰り返し、自己満足にうぬぼれていたのに対して、断った方の少女は友達を捨ててでも大会を取りに行った。

 それなのに、断った方の少女の夢は無惨むざんにも散り、花をあげた方の少女が二つを手に入れた。

 両者とも何かを捨てて、何かを選んだ。

 しかし、一方は全てを手にし、もう一方は全てを失った。

 両者を分けたのは何だろう。

 それは、人々があらがう事の出来ない力だ。

 結局、全てはあらがえない力によって決まってしまうのだ。

 ならば、頑張るなんて事は無意味だ。

 だから、私は今日も宿題をやらない。

 

 今日も、つまらない愚痴を聞いてくれて、ありがとう。

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