第二十二話 景持の逆襲
そのときだった。川の対岸から兵士が十数名が現れて「あそこに
幸隆は、驚くほど冷静に、その場にあった石ころを兵士に投げつけた。兵士たちが、ひるんだ瞬間、一気に走り去った。
あっという間に幸隆は箕輪城の中へ走り込み、自分の部屋にはいっていった。彼は安心して布団に倒れこむと「巻いてやったぜ。つうか、なんで俺は命を狙われてるんだ?」と頭を傾げた。
すると、
幸隆は安心しきった顔をしたあと「突然どおしたよ?。それより、俺、命狙われてるんだけどさ。」と布団から立ち上がり、景持に駆け寄ると。景持は指をパチッと鳴らした。すると、あっという間に兵士が幸隆の部屋に押し寄せてきたのだった。
幸隆は兵士たちに動けないように取り押さえられ「景持、なんのつもりだ。ボケ。」と景持をニラミつける。
すると、景持は嫌らしく笑って「命狙われてる?人聞きの悪いことを言う人だね君は。僕は親切心で、キョウの父親を呼んできたっていうのに。みるからにクズそうな見た目でしょ
羽尾殿はマジマジと幸隆を見つめると「確かに、けしからんほどにクズそうな見た目だ。なぜキョウのことを
幸隆は、しばらく考え込むと「なんもねーよ。しいて言えば、キョウと居ると楽なんだ。アイツの慌てた顔、アイツの笑った顔、アイツの寝顔。全部、見てて、落ち着くんだ。」とキョウのことを語るのであった。
羽根殿はフンと咳払いをすると「けしからん理由だな。このクズが!!」取り押さえられた幸隆を殴るった。
そのときだった。まさかの頃合いで「......父上、なにしてるの。」とキョウが幸隆の部屋に来てしまい鉢合わせになってしまったのだ。
羽尾殿は、そのゴツイ顔を
すると、キョウは「アナタたち、私の夫を開放して。......いいから早く。」と幸隆を取り押さえている兵士を鬼神のような怖い顔でニラみつける。驚いた兵士たちは瞬間的に幸隆を取り押さえるのをやめて解放した。そして、幸隆はバタリと倒れる。
そして、父と娘は互いに言い合った。
「キョウ。お前は人を見る目がないようだ。こんなけしからん奴ではなく、もっとイイ男をワシが選んでやる。」
「......余計な御世話。」
「そこのけしからんクズ野郎に傷者にされてくやしくないのか?」
「なに言ってるの。それ以上言ったら、私は父上と...」
その瞬間だった。幸隆はキョウにキスをした。
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