デリシャス・メテオ
佳原雪
Doom(ドゥーム)
一体何だってこんな日に。操縦桿に噛り付き、Doomは叫びだしたい気分だった。窓の外は流星の雨。
彼は運び屋だ。星間輸送船デリシャス・メテオを繰り、遺体を主とした様々の物品を輸送する。『空が繋がっているところへならば、どこへでも、どこまでも』。物理的・物質的に移動可能であるならば、積まれた金額次第でどこへでも飛ぶ。フリーの運び屋の彼は死体を運ぶ葬儀屋でもある。
星々を駆けるアンダーテイカー。青の黒髪に深い宇宙色の目をもつパイロットは、愛用の上着に星のバッジをいくつも付けている。たくさんの星が飛ぶ夜空柄のフライトジャケットは彼のトレードマークで、よほどのことがない限りいつでもそれを着ていた。
流星のDoom。報せを受ければ誰より早く駆けつけて空の上へと運んでゆく死神。運び屋稼業で右に出るもののない宇宙最速の男。
彼は今、流星の雨の中を飛んでいる。
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