僕と神さまと地球の七日間

しか

プロローグ

まあ、いろいろあって僕たちの住む日本は人口が半分になった。

 そのせいで、一時期高さを競いひしめき合うように建てられていた高層ビルや詰め込まれに詰め込まれた住宅街、新しさを求めすぎたニュータウンなども、一気に活気をなくし、廃墟同然となったところもあった。

 でも地球の人口はいまだなお増え続けている。

 日本だけ、ぽっかり穴が空くように静かだった。

 

 それとほぼ同じ原理で、人々も活気をなくしていた。人口が減りすぎたため人々の生活に余裕ができた。それだけならよかったのだが、要するに余裕ができすぎたのだ。物価も下がり、「人口を増やすため」と称した特別生活手当が与えられ、働かなくとも生活ができるようになり、昔でいうニートが増えた。僕も、その中のひとりだった。

 朝起きて、妹が作った朝ご飯を食べて、手当で買ったパソコンを弄り、風呂に入って、ご飯を食べて寝る。そして起きる。それがいつもの日常。

 そう、それが日常だ。

 いつものように僕はご飯を食べて寝た。寝たんだ。

 

 

 目を開けると、そこには見たことのない景色がひろがっていた。

 

 

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