第13話

#部屋明るい#


ミサ「おはよ~」


「zzz」


ミサ「おっはよ~」


「zzz」


ミサ「む・・」


ミサ「おっはよーーーっ!」


ミサ「ねぇねぇ、起きて~」


「・・・」


ミサ「ねぇねぇ、起きて起きてーっ」


(・・・なんだよ、今日土曜日で学校休みじゃないかよ・・・)


ミサ「む・・」


(8時?無理無理、絶対無理)


(意地でもまだ起きねー)


ミサ「むむ・・」


「・・・」


ミサ「・・・」


ミサ「来ましたーーー!」


ミサ「1件入りましたーーーっ!!」


「なにっ!?」


ミサ「起きた♡」


「ちょ、10秒で着替えるからちょっとだけ待て!!」


ミサ「ゆっくりでいいよん」


「何言ってるんだっ!!」


「・・・」


「ん?」


ミサ「やっと起きた♡」


「・・・・・」


「・・お前なー」


「ほんとそういうのはやめとこうな?」


ミサ「ほーい」


「しかしたった2件で俺もちゃんとスイッチ入るようになったもんだ」


ミサ「えらいえらい」


「で、休みの日にこんなに早く起こす理由はなんだ?」


ミサ「・・どこか行きたい」


「は?」


ミサ「どっか連れてって」


「はーーー?」


ミサ「休みだぞっ!?」


「休みだな」


ミサ「どうせすることないんでしょ?」


「ないね~」


「・・余計なお世話だっ」


ミサ「どっかいこ~」


ミサ「どっかいこ~~~」


「ええいっ、休みの日くらいゆっくり寝るもんだっ」


「お前も昨日寝るの遅かったじゃないか」


ミサ「なんか変な夢で目さめちゃった」


「どんな夢だ?」


ミサ「なんかね・・」


ミサ「僕が寝てるところを誰かがよだれを垂らして写真に撮ろうとしてる夢」


「よだれなんか垂らしてないわっ」


ミサ「ん?」


「ん?」


ミサ「とりあえず!」


ミサ「お出かけしたいのだっ!」


ミサ「土曜日を満喫したいのだっ!」


「あー、わかったわかった」


「明日は絶対にゆっくり寝るからなっ!?」


ミサ「ふむ、それは認めよう」


「えらそうに・・」


ミサ「ちなみに君は毎週休みの日はどんなことしてるの?」


ミサ「クラブに入ってるわけでもなし」


ミサ「一緒に遊びに行く友達がいるわけでもなし」


「うるさいなー」


「だいたい漫画読んだり小説読んだり」


「アニメ観たりテレビ観たり」


「ゴロゴロしたり・・」


「・・そんな感じだ」


ミサ「なんか若々しさがないなぁ」


「ほんとうるさい」


ミサ「そんな君と出かけてあげようというんじゃないか♡」


「はいはい、光栄でございます」


ミサ「わかればよろしい」


「ちょっとごはん食べて風呂入ってくるから待ってろ」


「あれ?そういえばお前食べてるとこみたことないけど」


「ごはんとか食べないの?」


ミサ「ごはん?なにそれ?おいしいの?」


「・・わざと言ってるな?」


ミサ「僕のことわかってきたね」


「すこしだけな」


ミサ「僕たちは食べることでエネルギーを得るとかそういうんじゃないんだ」


「ほー」


ミサ「本来あるエネルギーを活動で使って」


ミサ「寝ることで回復するって感じかな?」


ミサ「わかりやすくいうと充電みたいなもんだ」


ミサ「だから食事はしないんだよ」


「なんか損してるな」


ミサ「なんで?」


「おいしいとかそういう感覚がわからんのだろ?」


ミサ「そうだけど別に普通のことだから」


ミサ「損してるとかそういうのがわからない」


「そんなもんか」


ミサ「おいしいってどんな感じ?」


「んー、難しいこと聞くな・・」


「一言で言えば・・うれしいって感じかな?」


ミサ「おいしいはうれしい?」


「そうそう、そんな感じ」


ミサ「うれしいはおいしい?」


「・・それはちょっと違うかな」


ミサ「『その眉毛絶対面白いじゃない、おいしいね』はうれしい?」


「・・それは人によるかな」


ミサ「ふーん、なんか難しいね」


「難しいみたいだな」


「そしたらちょっと準備してくるから待ってろ」


ミサ「ほーい、待ってる」

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