第16話「この世に愛はあったんだ」ありがとう、スーパーマン!
4月24日
孫のわたくしにとって、祖母は家にいる人で、いてあたりまえの存在だった。
それは信頼。
いつも家族のことを考えていてくれる。
ご飯をつくってくれる。
男のひとは胃袋をつかめ! なーんて言うけれど。
祖母は胃袋をつかもうにも、食料が足りなくて栄養失調を起こしてしまうくらい、辛い暮らしをかつてしていた。
そんなときに育った彼女の長男は、胃袋をつかまれたわけでもなく、今、スーパーマンになって帰ってきた。
「そんな、おれはただ、かあちゃんの顔が見たかっただけたい!」
そういうかもしれない。
だけど! それが、それがそれがッ!!
愛!!!
なんだってば叔父さん!!!
だからあなたは、スーパーマンになったんだってば。
被災地で車をかっとばし、本土まで「かあちゃん」を運んできてくれた。
おかげで親族は一族の源流を失わず、損なわずにすんだ。
みんなが感謝し、
「あの子は長男だから」
と祖母に言わしめる、頼りになる存在なんだってば。
ああ、この世に愛はあったんだ、と静かな喜びをおぼえます。
ありがとう☆スーパーマン!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます