第26話 アーシェの銅像
カルデラ国 インバース国 両国に多数存在する神剣アーシェ卿の銅像
その銅像は本物よりもずいぶん大人びていた。
旅の途中訪れた 天才彫刻家は常に神剣アーシェ卿の像を彫ることに勤しんでいた。
キロ「それにしても、実物と似ていないなぁ。」
カルデラのあちこちにある像は彼が彫ったものが多いそうだ。
彼の彫るアーシェの像は背が高い大人っぽい女性であった。
私の祖父が彫ったこの像は実物のアーシェ様をモデルにして彫られたそうです。
キロ(本物はなんというかすごく幼いのに・・・)
使い魔(本物とのギャップがありますねぇ・・・)
アーシェ「あなたたちが何を考えているかだいたいわかるわ」
アーシェ「まったく 自分の理想や願望で真実をゆがめて残してしまうなんて愚かしいことだわ」
彫刻家「それに関しては、祖父の日記にこう書かれています。」
○○××暦、○日×月
今日は念願かなって本物のアーシェ卿と面会することができた。
すぐさま彫刻作業に取り掛かった。3日ほどで像を完成させる予定だ。
○○××暦、○日×月
今日はカルデラの騎士団に像のお披露目をおこなったが・・・
団長「うむ 見事な仕事ぶりだ。」
ファナ「うげ マジそっくりすぎて 二人いるみたいで気持ち悪いぐらいだな」
アーシェ「・・・・」
ファナ「ん?どうした?アーシェ」
アーシェ「・・・私って もう少し 大人っぽく ない?」
アーシェ殿に気に入っていただくことができなかったようで・・・
もう一度作り直すことが決まった。
$$$
キロ「・・・・・」
使い魔「・・・・・」
アーシェは顔を真っ赤にしてうつむいていた。
キロ「俺は何も聞いてないから」
アーシェ「・・・・優しくしないで」
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「村では、今年のアーシェ様が選出されている頃です。」
祭りでアーシェのかっこをする人物を選出するイベントがあった。
さて、今年のアーシェ様はこの方です。
「まあ、若い子を差し置いてわたしでいいのかしら」
エネル=リッゾさん(2児の母)
キロ(・・・すごい美人)
使い魔「おお、本物より本物っぽい」
アーシェ(・・ああ、キロ・・・・)
キロのデレデレする様子が悩ましいアーシェだった。
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