第10話 人の痛みを吸収する悪魔 その1
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人の痛みを吸収する悪魔
彼は以前は正義感の強いだけの普通の人間であったが、
ある人物の手によって めでたく悪魔としての能力を手に入れたのだった。
彼はたくさんの人の痛みを吸収した、その痛みはすべて自分が引き受けた
しかし、彼は満足していた。
人の役に立つことが彼のすべてだったから・・・
ある日、彼が人の痛みを吸収しよううとするとその人物の痛みがさらに増加してしまったことに気が付いた。
なぜだ?
汚れた手で持った物が汚れてしまったように
彼はすでに人の痛みを吸収するどころか、痛みを与えることしかできなくなってしまったのだった。
彼は、自分に絶望し、今現在、下水道に引きこもっている。
町の人々は彼を化け物とののしり、排除するために捜索している。
フードの人物「探したぞ」
人の痛みを吸収する悪魔「ああ、あなたか」
フードの人物「引きこもる必要なんかないだろう?、誰も悪魔であるお前に勝てないんだから」
人の痛みを吸収する悪魔「逃げるために隠れているのではない。」
フードの人物「まあ、いい、町の自警団なんかに怯える必要はないが、『白い剣の所有者』に気を付けることだ。ちょうどこっちに向かってきてる。カルデラの国に封印されていた12匹の悪魔の魔力を吸収してまだ生きてるイカれた男だ。」
フードの人物「そいつに魔力を吸収されたら、お前の能力はすべてなくなってしまう。」
人の痛みを吸収する悪魔「・・・それは困る、私はもっと人々を助けたい、人々の役に立ちたいんだ。」
フードの人物「そう思うなら・・・白い剣の所有者を倒してしまうことだ。」
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いかにもかっこをつけた衣装に身を包んで、
子供たちの前でポーズをとる若者が一人
ロック「俺は悪魔祓いのロック!!親しみを込めてロックさんって呼んでくれ!!」
母親「ロック!!バカなことをやってないでとっとと定職に就きな!!」
ロック「はぁ?だから、悪魔祓いが俺の新しい職なんだって!!」
・・・・・・
キロ「はぁ、」
この町の職業安定所でも仕事がもらえずキロはため息をついた。
キロは住所もないよそ者である。
キロの顔は青白くゾンビのようで健康にはとても見えない。
よって、キロは雇ってもらえなかった。
ある張り紙の前に人だかりができていた。
『悪魔退治の依頼』
黒いドロドロした泥に包まれた人型の物体を退治されたし
なんでもその悪魔と呼ばれる正体不明の物は、
病気や落ち込んでいる人の前に現れて、その症状をさらに悪化させて消えいていくそうだ。
軽度の風邪で寝ていた子供を意識不明にしたり
落ち込んでいた若者をご飯が食べれなくなるほどの精神病にしてしまうそうだ。
町の自警団が血眼のなって探しているが見つからず、
町の決定で懸賞金を出すことになったそうだ。
キロ「・・・・」
使い魔「・・・・・」
ロック「そこの仕事のない若者よ!!俺と一緒に悪魔祓いのコンビを組まないか?」
怪しげなマントに身を包んだ若者がキロに声をかけてきた。
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