第39話 保健師さんを上手に活用!

はっきり言って、産後1ヶ月から3ヶ月あたりに自宅に来てくれる保健師さんの評判はマチマチだ。電話一本もなしに、新生児が居る家庭に来るなんていう保健師さんも中には居るらしい。夜泣きや夜間の授乳で、赤ちゃんとお昼寝するなんて新米ママはしょっちゅうだろう。想定範囲内なのだから、そこらへんのマニュアル作成は、行政にしっかりお願いしたいものだ。


そんな噂も、ブロガー仲間や同級生のママ友などから仕入れていたので警戒していた。しかし、噂ほど悪いものでもなかった。直前に、一応在宅確認はされたので、はっきりと玄関でお願いしたい旨を伝えた。これは、義母の空気の読めなさから学んだ教訓である。他人への過度の期待は、禁物。要望は、わかりやすく簡潔に伝える。夫への子育て協力にも言えることである。


我が家にやってきた保健師さんは、おせっかいおばさんといった風情だった。子ども自体好きなようで、やたらに抱きたがる。この点は、正直迷惑だった。我が子は家以外の人に抱かれると緊張するのか、その後喚き泣くのが通例なのだ。この日も、その通りになった。


保健師訪問のメインイベントは、新生児の体重や身長の成長状況の確認と、子育てに新米ママが行き詰まっていないかのアンケート。我が子は、3ヶ月で2370gから4900gと2倍の体重に。完全母乳の成果が出ているようだ。褒めてもらった。ただ、最近便秘がちだと伝えると「ミルクを増やしてみるのもありかもしれないよ。」

と軽くアドバイスも頂いた。


ママの体調や精神面のアンケートでは、私なんかは差し支えない程度の答えしか書かなかった。精神科にも通っているくせにと、自分自身でも思うのだが、初対面の保健師さんに私のメンタル面の相談など浮かばない。「実母と同居しているので、サポートもあり何とかやっています。」と優等生的な回答をした。


のちにママ友に聞いた話しだが、旦那さんが国を守る仕事に就いていて、子育てに協力がなく、休みも月1ほど。産後は睡眠もままならず、自分自身精神的に参っていることを伝えそうだ。


すると定期的に自宅に保健師さんが来てくれて、赤ちゃんを抱いてくれたり、話しを聞いてくれたと言っていた。部屋が汚いのも、当たり前だと理解してくれる保健師さんで、気兼ねなく休むことが出来たのだそうだ。そのママ友は、その後子どもが離乳食期になると、保健師さんから紹介して貰った市の子育て広場や市民センターの子育てサークルにも積極的に参加。一人で引きこもる苦しい子育てから、解放されたようだ。


私は、この日は予防接種について質問した。特に新生児の場合、まとめて注射する形を取らなければ、期間内に全ての予防接種を受けることは難しい。自分で表にチェックした物を確認して貰った。忙しい小児科では、それくらい親の責任といった感じで聞きにくかったのだ。


国や市から助成がある予防接種の他に、任意の予防接種というものもある。これも、時折助成が付くこともあるので公報誌などをチェックしておくよう教えてもらった。実際、息子の時だと、水疱瘡は自己負担1万程度を払った家庭と、無料で受けられた家庭とがあった。仕方ないとはいえ、せっかくなら活用したいものだ。


他には、離乳食が心配だと話すと離乳食の無料講習会を紹介してくれた。保健師さんは、面倒がらずこちらから利用しようくらいの意気込みで臨めば収穫がきっとあると思う。ちょっとした、市のサービスだとでも考えたら新米ママも気疲れせず済むことだろう。




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