第2話 魔王、階を重ねる2
もったりとした蜂の巣本体の食感の後、プツンという幼虫の皮の切れる感覚、薄塩ょっぱい幼虫の中身の味が口中に広がる。
、
、、
、、、
、、、、
、、、、、
、、、、、、
、、、、、、、
、、、、、、、、
、、、、、、、、、
、、、、、、、、、、
、、、、、、、、、、、
あんま~~~~~~~~~~~~い!!!!!!!!
あまあまあまあままままあまあままああまあままあまあま~~~~~~い!!!!!
えっ!!何!蜂蜜ってこんなに甘いの!?
今まで食べた蜂蜜は何だったの!?かわいそうに本当に
ガッツーンと脳にガッツーンと来たこれ!!
脳に糖分が供給されるぅぅぅぅ!!!
前世が相当にかわいそうな立場だったのは承知していたが、この方面でかわいそうだったとは気づかなかった。
今日で転生して5日目、ずっとまともな栄養が取れなかった影響もあるだろう。脳に送られる糖分がナチュラルハイを引き起こしているのかもしれない。
最早蛹も幼虫もアクセントの内でしかない。五枚程もあった板状の巣の悉くを食い尽くすのに、長い時間はかからなかった。
満足したどころか恍惚とした状態でしばらくそのまま佇む。
「ヤバい・・・軽くイッた気がする・・・」
とにかく
プーさんが若い身空でメタボになるのも分からないではない。
天国には蜂蜜の河が流れていると聞き及んでいるが、地獄でも流したい所だ。
転生してから初めて満足した食事だった。
実際に脳に糖分が補給されて、思考がクリアになっていくように感じる。
蜂蜜を舐めて小躍りしながら歓喜の声を上げる姿が知的に見えるかはともかくとしてだが。
ともかく幾分回転するようになった頭で冷静にこれからの事を考える余裕はできた。
「今日の食料は確保したとしても、これからのことを考えるとやはり火は必要なんだよな」
魔法で火種を作るのが無理としても何か別の方法を考えねばなるまい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます