さよならアイデンティティ
ブルーの月が目に滲んだ
今日の息は妙に喉にしみる
街頭の続く帰り道
僕は僕を見失っていた
星屑が降り注ぐ
「願い事はもう決めましたか?」
僕はこんな自分が嫌いで
声を枯らし歌うよ
さよならアイデンティティ
思い出も何もかも消えていく
「0に戻ったら納得できるかな」
そんな不安もフワッと消える
イエローの果実は凝り固まって
その空間を崩し始めていく
めくるページの中に埋まっては
僕は何だか理解できない
街は灰色のまんま
「居場所はもう見つけましたか?」
僕はこんな自分が嫌いで
涙を流し歌うよ
さよならアイデンティティ
幸せも不幸も知らずに生きて入れば
「こうじゃなかったの?」
そんな疑問がフワッと浮かぶ
「悲しい」と命名された日々へ
僕は別れを告げた
さよなら
さよなら
「ああ、これでよかったのかな」
さよならアイデンティティ
僕が僕じゃなくなっていく
目が覚めたらリセットされていても
きっと後悔しないだろう
「大丈夫」って呟いて
いつかの幸せのために僕は眠る
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