少女は人を食う
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
|
少女は人を食べた |
|
食べられる人は村で祭り上げられた |
|
その人は優しく食べられることに悔いは無かったと彼は言う |
|
少女は人をまた食べた |
|
食べられる人は今週も村で祭られる |
|
人々は悲しいそうにその人を見守った |
|
その人は幸せだと喜んで食べられた |
|
食後のあとの日記には必死で書いた血の文字が ー
|
その人の血を思い出す |
|
その翌年 少女は父を食べた |
ー
祭り上げられる人はもういないらしい |
ー
父は涙を流しながら |
|
私を食べてくれてありがとうと答えた ー
|
少女もまた涙を流しながら |
|
お父さんありがとうと言って彼を食べた |
ー
その翌週 少女は母を食べた |
|
母は元気でいてねと |
|
優しい言葉で息をして |
|
少女は一人になりたくないと |
|
涙を流した |
|
少女は死にたかった |
|
少女は皆のところへ行きたいと思った |
|
少女は左手を食べた |
|
少女は徐々に天国へ行くだろう |
|
少女は嬉しかった ーーー
|
食べながら嬉しかった ーーー
ーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
以上が紙切れの内容である
早くその少女を探さなくては
誰だ、こんな食料も水もない
災害避難施設を設置した人物は
彼女は飢えているに違いない
待っていて すぐに助けだすから
村の最後の希望をこれ以上
人を食う怪物にさせたくはない
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます