子育てサークルに行ったら政治活動に勧誘された件
石林グミ
第1話 立てよ、ママ友!
「フォーエヴァー憲法9条、ダメ政権をノックダウン」
「フォーエヴァー憲法9条、ダメ政権をノックダウン」
【先生】が読み上げたフレーズをみんなで繰り返し、澄んだ声が茶会室にこだまする。
母親たちの膝元に座る幼子は皆一様に、天使のような無垢な笑顔で、響き渡るその声に聞き入っているように見える。
汚れを知らない心身を包むのは、オーガニックコットンで作られた体に優しい子供服。
月齢の高低を問わず、子供を騒がせないように、暴れさせないようにするのがここでのたしなみらしい。
どうして皆あんなに大人しくしていられるのだろう。
娘が泣き声をあげそうな様子を見せたが、それではこの空気から浮いてしまう。我が子を柔らかく抱き揺すりながら、私は呪文のような文言の復唱を小声で真似していた。
そもそも私、政治とか本当は興味ないのに、なんでこんなことしてるんだっけ?
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