マスク作成その3
はい、ではマスク作成に置いて一番の難所であり手間がかかると言っても過言ではないパテ盛りについて説明していきます。
まず、パテを盛る際は絶対に外で行いましょう。縁側があればそこでも構いません。ベランダがあればそこで。ワンちゃんが来ないような庭でも構いません。そして、段ボールを敷いてパテが落ちてしまった際の被害を最小限にするなど工夫をしましょう。
どうして外でやるのかと言えば、臭いがきついからです。Gなボンドよりもかなりきついです。
注意書きにも外でやって下さいと書いてありますので絶対に外に出てやりましょう。
そして、雨の日は使用を避けましょうね。気分的にも雨の日にやるのはお勧めできませんし、パテを盛る場所に水が付着してしまうといちいち乾かさなければいけなくなりますので。
また、パテは硬化剤を混ぜ合わせると五分以内には固くなります。
ですので、一気に一缶丸ごとに硬化剤を全て混入させる暴挙はしないようにしてください。
マスクに全て盛る前に缶の中で固まってジ・エンドですので。
やる場合は備え付けのヘラで一すくいか二すくいくらいの量に硬化剤を混ぜ合わせてやって言って下さいませ。
パテと硬化剤の割合についてはきちんと説明書に記載されていますので、それに従って相応の分量を混ぜ合わせましょう。
そして、パテと硬化剤を混ぜ合わせるものですが、もう使わないと思われる厚紙の上や下敷きの上で練り練りと混ぜ合わせるか、市販のパレットを使用して下さい。
市販のパレットはパテの売り場にありますので、そちらでお買い求めください。何回も作業をするのであれば、パレットを購入した方がいいでしょう。
あとは、パテの硬化時間は気温によって変化します。夏場は直ぐに固まりますのでスピード勝負です。逆に冬は固まり難いので時間がかかります。
やるとすれば冬以外の季節がお勧めですが、どうしても時間が取れずに冬にしか出来ないと言う場合でも、きちんと固まりますのでご安心ください。
パテと硬化剤をパレットに移し、ヘラで練り練りしてパテを盛る際には皮膚につかないように長袖のシャツ、それに手袋を着用しましょう。手袋は使い捨てのポリ製で構いませんし、長袖ももう捨てていいようなものが望ましいです。
また、私がお勧めしているグラスファイバー入りのパテは同梱している硬化剤を混入しますと黄色く変色します。ここではグラスファイバー入りのパテを使用した体で説明しますので。
周りにワンちゃんや子供がいない事を確かめ、作業開始です。
パテと硬化剤を合わせて練り、黄色くなったらマスクに盛りつけます。この際、何処から盛っても構いませんが、私はまず分割したヘルメットとヘルメットを繋いでいるジョイントマットの上から盛り始めます。
ただべたっと盛るのではなく、この段階でなるべく凹凸の無いようにヘラを駆使して滑らかに伸ばしていき、ヘルメットとジョイントマットとの段差をなくしていきます。この時、ヘルメット部分にも僅かにパテが盛るようにしましょう。ジョイントマット部分だけに盛ってしまうと、継ぎ目が丸分かりな上に、強度も落ちてしまいますので。
同じように他のジョイントマットの箇所にもパテを盛って行きます。決して焦ってはいけませんが、もたもたもしてられません。硬化剤を混ぜた時点でパテは固くなっていきますので、混ぜて黄色くなったら即盛り付けて行きましょう。
盛り付ける間隔は、前に盛ったパテが固くなってからが望ましいですね。そうしないとひょんなことからそこを触ってしまって歪んでしまったり、ヘラで凹みをつけてしまったりと散々な目に遭う事があるからです。
パテ盛りは焦りは禁物で、じっくりと、そしてスピーディーに行いましょう。
さて、パテ盛りとの長い戦いを終えると、次は地獄が待っています。
そう、ヤスリがけです。
パテを盛っただけでは、どうしても凹凸があります。これは盛る段階でどれだけ気を付けていても出来ます。
なので、凹凸を無くして滑らかにする必要があります。それが、ヤスリがけです。
ヤスリを掛ける際にまず、注意事項を。
必ずマスクを装着しましょう。粉塵が出ますので、それを吸い込まないようにしてください。また、皮膚に触れると被れる人もいるかと思いますので、素肌を晒さないようにパテ盛りの時と同じように長袖に手袋を装着して下さい。
そして、ヤスリを掛けるとどうしても粉塵が出ますので、お子様がいる方は絶対に近付けさせないようヤスリをかける時間や場所を選びましょう。ワンちゃんも同様です。
また、掃除も必要になってきますので濡れた布などで拭いて取り除いて行きましょう。
で、使用するヤスリですが、複数種類必要です。
最初は大まかに削る為に百円均一でも売っている金ヤスリで構いません。これである程度滑らかに削って行きます。
次は紙ヤスリです。これもパテが売っているコーナーにあります。これが複数種類必要で、目の粗さを段階的に変えていきます。
二、三種類あれば充分ですが、段々と目が細かなになる順番でヤスリを掛けて行きます。
また、紙ヤスリで磨く際には水で濡らした上で根気よく磨いて言って下さい。
恐らく、マスク作成で一番根気のいる作業です。逆にここを乗り越えれば幾分かは心が楽になりますね。
金ヤスリで削って、粉を払って、水でぬらしながら紙やすりで磨いていく。ある程度終えたら先項で言ったサーフェイサーを吹きかけて暫し待ちます。
サーフェイサーで凹みが浮き彫りになったら、それを無くすようにさらに磨くか、新たにパテを盛るかして作業を続けて行きます。
凹凸やへこみがなく、滑らかな外観になったら……お疲れ様です。これでパテ盛り&ヤスリがけは終了です。お疲れ様でした。
その後はきちんと粉塵を掃除して始末し、残ったパテは蓋をしっかりと閉じて暗所に保管して下さい。
以上の作業が終了すれば、後はスプレーで色を塗ったり、他のパーツを貼り付けて行ったりします。
スプレーをする際はきちんとマスキングテープで塗らない場所を保護しましょう。この際、新聞紙との合わせ技をしますとマスキングテープの節約になります。
やり方は簡単で、色を塗る場所と塗らない場所の境界線の塗らない場所よりに新聞紙を合わせ、新聞紙をマスキングテープで貼り付けて行くだけです。マスキングテープは境界線に端が来るように貼りましょう。
また、マスキングテープを貼る際はきちんとぴっちりと。そうしないと隙間から色が侵入してくるので、そうなってしまったら微調整が必要になってきます。
そして、スプレーを振り掛ける際は大体三十センチくらい離れた所から振り掛けるように。至近距離噴射はやめましょう。乾くのが遅くなりますし、何よりダマになりやすいです。下手をすれば表面だけが乾いて、触ったりその面を下にするとへこんで変な痕がついてしまいます。
シュッシュッと全体に万遍無く薄く吹きかけ、乾いてからまた吹きかけるの繰り返しです。
こちらはスプレーの乾く時間がありますので長時間かかりますが、手間で言えばヤスリがけよりはマシな部類になります。
長い作業の末、スプレーによる塗装を終え、更に細かいパーツや大きいパーツをつければ、マスクが完成に近づきます。
次は目の部分のパーツの作り方について説明して行こうと思います。
因みに、私はその作業が大の苦手だったりします。
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