生徒会活動報告書っ!

@sironeko_Bep

~自己紹介~

|「今回の議題っ!」

会長がペンのキャップをきゅぽんと外し、ホワイトボードに文字を書いていく。

「今回の議題はだな、皆のことをよく知ろう!だ!」

「よく知ろう?」

会長がいつものようにホワイトボードに【議題】を書き始めた。

「…具体的には何をするんですか?」

と俺が返すと、

「ふっふっふ。シロならそう言ってくれると思ってたよ…今から皆には、自己紹介をしてもらうぞ!」

「自己紹介ですか?」

「そう、自己紹介」

会長は首を縦にこくこく振りながら肯定する。しかしなんで今更自己紹介なんかを…俺たちは初対面というわけでもないだろうに。と、思っていると…

「カナ。もう私たちは初対面というわけではあるまい?なのに何故今更自己紹介などをするんだ?」

くるみさんが俺の心を読んだかのように、会長に質問してくれた。

「いい質問だね、くるみクン。理由を今教えてやろう、それはな?」

「それは?」

「私たちが初対面じゃなくても、読者の方々は私たちを見るのは初めてでしょ?」

思ったより理由が浅かった。

「会長。誰ですか読者って。メタい発言はやめてくださいよ」

「まーまーいいから。さっさと自己紹介始めるぞー」

「…まあいいですけど。それで、誰からいきます?」

「こういうときって普通、会長からやるもんじゃないんデスか?」

椅子に座って携帯を弄っていたシャルも話に入ってきた。

「そうだな。このような場合だと、最初に言い出した者が最初にするのが道理だろう。」

「それもそうだ。じゃあまずは私からだな」

会長がホワイトボードの前に行き、

「私はこの神代学園の生徒会会長を務めている二年一組、神埼金糸雀かんざきかなりあだ。この生徒会の理念はだな、【楽しく、楽しく、そして楽しく】だっ!以上!よろしくお願いします!」

ぺこりと一礼をして、自分の席に戻っていった。

「ふむ。順番を考えると次は私なのかな」

くるみさんは、パソコンの前から移動して、ホワイトボードの前に立った。

「二年一組、黒川くろかわくるみだ。この生徒会の副会長を務めている。一応カナとは幼馴染だ。よろしく頼む」

それだけ言うと、元いたパソコンの前に座ってしまった。

「じゃあ次はシャルが行くデスよ。見てるがいいデスよ」

シャルは俺にウィンクしながらホワイトボードの前に出て行った。

「クラスは一年三組、名前はシャルロット・アランレイヴと申しますデスよ。昔からシャルと呼ばれてるデス。皆もそう呼んでくれると嬉しいデスよ。あと白様の嫁やってますデスよ。よろしくデスよ」

「誰が嫁だ誰が」

シャルはそれだけ言うと、満足そうな顔で、自分の席に戻った。

「じゃあ次は、モモかな?」

くるみさんが話を振ると、ソファの上でころんでいたモモが立ち上がり、ホワイトボードの前に出た。

『…ファミチキください』

『『『こいつ直接脳内に…!』』』

『とまあ冗談はさておき、自己紹介でしたね。二年二組、新山桃にいやまももといいます。訳あって言葉を発することはできませんが、テレパシーで会話ぐらいならできます。一応職は会計…のはずよ。以後、よろしくお願いします』

そう言う(?)と、さっきのソファのところへ戻ってしまった。

「ゴホン…最後は俺ですかね」

俺は椅子から立ち上がりホワイトボードの前に出た。

「一年三組、星川白ほしかわしろです。よろしくお願いします」

俺はそういうと、自分の席へ戻った。

「おいおいシロ~、そんなんでいいのか~?もっとアピールしないとダメだろ!」

「誰にアピールするんですか。そもそも知ってもらうだけなら名前だけで十分でしょう」

「む、それもそうだな。つーわけで読者諸君!我々のことをわかってもらえたかな?」

「いや待てカナ、名前だけでは私たちの人柄がわからないだろう?我々の活動内容を知ってもらいたいなら、人柄も知るべきではないだろうか?」

「うん。一理あるな。よっしそれじゃあ続けますか!」

「シャルも問題ないデスよ」

『私は一向に構わん』

「よし、全会一致でこれは可決された!自己紹介を続けるぞ!」

あれ?俺の意見は?そしてまだやるのこれ?



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