【-第二章-「“施設”<オルタナティブ・ダークナイト>編」】
Fragment0.5 「Beginning Dark Night,Breaking Juvenile」
あたし達は、胸の奥に、夜を飼っている。
その闇から逃げだそうとして、捕らわれ、闘い、叫び、もがきつづける。
……だけど、あたし達は、そのままなんかじゃない。
抜け出してやる。夜を。
取り返してやる。〈失われた夏〉を。
そうして、あたし達は、大人へと羽化してゆく。
その先に、何があるかも知らずに。
<< -Repeat once again.- >>
そして、あたしは繰り返す。
何度上演されようと、尽きることのない、裏切りの物語を。
夏は失われ、秋は、未来は永遠にやってこない。
春も冬もすべてなくしたあたし達に、再び、賽さいは投げられた。
もう一度、もう一度叶うなら、あの夏を、取り戻せ。
たとえ、交錯(こうさく)し、絡み合う運命の糸に、踊らされ続けるマリオネットだとしても。
あたし達は、諦めない。
今度こそ、取り戻すんだ。
――失われた未来を。
……あの、希望と絶望に満ちた、朝と真昼の世界を――。
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『Beginning Dark Night,Breaking Juvenile』
~ビギニング・ダークナイト・ブレイキング・ジュブナイル~
和訳:(闇夜のはじまり)、(闇夜の起源)、(幼少の闇夜),(壊れている少年少女)(壊れている青少年)
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