「説明責任」ってのはイジメ用の、無敵の攻撃呪文やぞ?

 最近さ、「説明責任」とか「経緯の説明を」とかってフレーズ連呼で片付けようとする風潮あるよね。そんなの答えられるヤツ居たんなら問題なんか起きてねぇって。だから第三者機関を立ち上げて原因究明に当たるんじゃん。


「経緯の説明」って言葉をマスコミは大好きでさ、あと、ウヨサヨも大好きだよ、この言葉。どう答えたってツッコミようのある、相手を延々と攻撃し続けるための言葉だもん。ものすごく簡単に敵対者を封じ込められる攻撃呪文にされちゃった言葉だよ。一部界隈のせいで「差別」って言葉が呪文にされたようなモンだよ。


 オマケに自分は正義ヅラが出来るっていうんだから、そりゃ世の中に溢れるよ。

 そういうの意識の隅において、あんまり使わないようにしようよ。


 諸悪の根源なんて人物もいないし、そもそも悪意全開だったヤツすら居たりしないと思う。喩えるなら、老朽化していつ事故るかも解らん機械をだましだましで使ってきてたら、ついに事故が起きた、てのが一番正解に近いんじゃないかなと思う。


 だけど、老朽化してることも、コスパが悪くなってることも、いつか事故るだろうことも解ってて、それでも停止させることが出来なかったから事故は起きたんだよ。


 今の色んな問題ってぜんぶコレだろうと思うんだよね。




 そもそも経緯の説明なんて聞いてどうすんの? まったく何も事情を話さないのはダメだけど、もうかなりの部分は表出してきたじゃん。会見するのは必要だけど、その目的は何なのかって言えば、コンプライアンスの確認と、今後の改善策だよ。


 これがさ、どこぞの界隈みたいに歴史修正的にヤラカシを糊塗しようとしたり、責任転嫁で誰かになすりつけようとしてたなら別だけど、そういう動きも無いんだし。


「今後、どのように防止していくつもりですか?」て、そろそろ誰か次のステージに移らせてよ。屏風の虎をさ、さぁ出せ、すぐ出せて、喚くヤツばっかじゃん、今。


 ネットのコレはさ、社会的報復ってヤツで、ある程度は仕方ない面のあることとされてるけど、それでもいつまでもしつこくしつこく続けば、今度はそれが「世間のバッシングリンチ」っていう別の問題になるよ。もういいじゃん、そろそろ。


 出来るわけがない「経緯説明」なんかじゃなく、必要なのは「改善策」と「コンプライアンス=社内規定」の見直しでしょ。経緯の解明は社内で極秘にやりゃいいよ。社員を守るってのもコンプライアンスの内だからさ。社会性リンチの被害に遭うと解ってて放り出す方がどうかしてるよ。て、こういうことをコメンテーターは喋れや。




 私が睨んでんのは、件の脚本家さんの意識だよね。業界のコンプラ教育がなってないと思う。芦原先生が丁寧に状況説明して下さってたから今回は解明できるけど、他のケースとかは解明する側も相当の調査力ないと難しいよね、これ。業界の風潮的なトコに原因があると解明は難しいんじゃないのかなぁ。だって業界の人の多くが解ってないってことだもん。


 脚本家さんがさ、自分の脚本の評価っていうのが、芦原先生に添削して貰った後の評価だという自覚ないんじゃないの? なんか、自分一人の成果物みたいに考えてるフシあるなぁ、てのが気になったんだけどさ。まぁ、ここは本人に事情聴取しないと解んないけど。あと、呼応して原作バッシングに加わってた業界仲間のX発言でも感じた。


 脚本単体の評価なんて、どこに出てくるのよ?


 ドラマの評価って、複合じゃないよ。監督の指揮とか役者さん達の演技とか、そういう総合的評価しか上がってこないじゃん、通常は。ここがもうね、脚本家を育ててる界隈の、コンプラが疑われる箇所なんだよ。


 野球少年たちだってチームワークのお陰っての理解するよ? そんで、その理解は自然発生したモンじゃないから。教育されて叩き込まれていくもんなんだから、どこかが責任もって、その「歪んだ自負」の芽は摘んでおかないとダメなんじゃない?


 構造的にさ、100%で監督なり脚本家なりの成果、なんて制作物ないじゃん。映画でもドラマでも何でも。そういうジャンルの創作なんだから、そういう意識持ってないとダメだよね。一人でやる作家だの画家だの漫画家とは違うでしょ。


 でさ、作家と漫画家はさ、編集さんと二人三脚だっての忘れがちだよね。漫画家さんはアシスタントさんとかも居るから、場合によっちゃもっと増える。アドバイスを少しでも貰ったら、もう成果物の評価は自分だけで為したモノじゃないじゃん。


 違う?


 …なんっかさぁ、すごく認識違いがキモチワルイなぁ、とか思うんだよね、今回の件ってさ。だからすごくモヤモヤすんの。いい加減、自分の原稿やりたいのに。



 んでさ、根本的にはキャスティングミスだよね、これ。プロデューサーさん、何を考えて水と油な原作者さんの作品にこの脚本家さんを引っ張ってきたんだろ、とかも思う。もう、ちょっと話を聞くだけでお二人が正反対みたいに価値観違うの解るじゃん。せめて、原作に底通する価値観に共感できる脚本さんと監督さん連れてこようよ。ネームバリューを優先するからこんな事故起こるんだよ。ネームバリューを優先しろと言わんばかりの指示を飛ばす局の偉いさんも同じだよね、これ。


 目先しか見えないって状態で、ビジネスマンとしても三流ってことでもあるんだからさぁ。食べ物にすら食い合わせってのあるんだから、まして人だと当たり前だろ、てトコを無視してきたのが、そもそもの敗因だよね。起こるべくして起きたって方針取ってたんだもん、て。


 他に同格の脚本家さん居なかったとかもあるんだろうけど、それ言い出したら更に脚本家の層が薄すぎるという問題点が上がるだけなんだよね。で、ここは割と多くの擁護意見にも聞かれるポイントでさ。


 でも、根本の認識で自分らがチームワークっての徹底しないと、裾野どころじゃないよね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る