前のエピソード――話し合いで済めば裁判所は要らねぇ

　戦後に色々とあって、韓国を相棒という立場で受け入れろと日本は通達されたわけだよね。戦勝国の欧米から。確かに何かこう「特別な国」だったんだよ、韓国は。（たぶん、あの時代に日本がテコ入れして急速に近代化させてて、まだ途上だったこととかが関係してたんだろとかは思う）

　だけど、今や色々とあって「日本の相棒」という席は空席になりつつある。

　相棒はアメリカだろ、という声もありそうだけど、日米は親分子分の関係で、世界規模だとアメリカは”ポリス”を標榜してるわけだし、実は対等と言うより「お巡りさんと市民の一人」だったりするよね。米は国民気質的にも「ヒーローになりたい」だから、対等をガチで目指してるのに親分子分になるジレンマはしょうがないというかでさ。

　日本はそもそもが「No2気質」で、女房役とか二人三脚で協力体制ってのが好きな国民気質だから、「相棒」っての座りがいいはずなんよな。そも昔から朝廷と幕府っていうセットの体制で動かしてきてたわけだし。千年それだったくらい座りがいい。

　だけどもう日本人は韓国をその席に据えることは絶対拒否なわけよ、欧米に脅されようが宥められようが、絶対拒否です、て、国民感情が固まっちゃった。さすがにここまでやられて拒絶しないほどお人好し民族じゃあないからね。

　だけど、アメリカは「お巡りさん」なんだよなぁ、日米関係で見てもなんかもうその関係性で固まってて、それが一番安定してるからこれまでずっとこの関係だったんだろなと思うし、応援するし、て感じ。

　そしたら、韓国を拒否った以上、日本の「隣りの席」は空席になったんだよね。

　今、ここに台湾が座ろうとしてるのか、それとも別の国が追い上げてきてかっ攫うことになるのか、なんかぜんぜん読めないなぁと思ってさ。

　日本の隣りの席って、要するに「第二の韓国の奇跡」が起きるわけだよ。日本が依然として技術とかで爆走してる限り。

　中国とかロシア、いや、共産国とかの自由主義側ではない国々はさ、世界の構図ってのをどう見てるんだろうとか思うんだ。

　今、国民レベルで起きてるアレコレを鑑みてさ、ちょうど朝鮮半島の歴史ってのを、共産圏の国々はなぞってるなと妙に重なる点を危惧してるんだけどさ。

　あそこの歴史における、中華王朝の立ち位置を自由主義側に置き換えて、彼らの国がやってることを李氏朝鮮時代の貴族たちがやってたことと比較したら、そっくりそのままだと思ってさ。内々での権力闘争に明け暮れ、とかの辺りな。ギュウギュウに締め付けられて、出来ることと言えば宮中の権力抗争だけ、とかさ。

　そしたら、その後の流れだって半島の歴史には実際のシミュレーションとして描かれているようなもので、いろんなことが気味悪いくらい重なってるなと思うんよ。

　共産主義を掲げるというのは、半島の歴史をなぞるようなものではないか？という疑いをね、抱いたんだわ。構図がすごく似通ってるんだから、同じ結果に至る確率だってべらぼうに高いだろうさ、そりゃ、て。得に、個人レベルでの国民性が影響されるんじゃないか、て睨んでる。

　少し脱線したなぁ。

　とにかく日本人は「歴史は繰り返す」というわけで、明治の偉人達同様に「隣国とは付き合うべからず」の境地に達したわけだし、次の同席者は慎重に選ばないとね。

　相棒として世の荒波に向かい共に戦ってくれる戦友を探す、て感じだし。（一人でってならないのがいかにも日本人気質が表れてんだよなぁ、このイメージも）

　自国一国で敵に対することが出来るとかいう時代ではもうないんだよな。戦略兵器とかがもうそのレベルを大きく凌駕してしまい、細菌兵器一つで孤立した一国程度ならば黙らせられるようになった。これ、自然界でもライオンのプライドがなんかそういう進化の兆しあるようで、オスが複数でプライド支配っての増えてるらしいが、進化の必然なんだろうなと思ったもんだ。

　一国では付けいる隙は数え切れないほどあり、それが複数になるだけで相互カバー力を発揮して、隙につけ込まれても後方支援で穴を塞いでもらえるようになる。現在の戦争はそういう陣取り合戦の様相になった。現在は圧倒的に自由主義陣営が強い。中国もこっちに参加すりゃいいのに…（ブツブツ