萌え絵がフェミに嫌われるのは痴漢冤罪の仕組みに似ているかも知れない

 痴漢問題は深刻だ。受験期におけるネット発言などでも炎上しているが、ああいう事例そのものが深く男性嫌悪に結びついている。坊主憎けりゃというアレだ。


 すべての男性が痴漢なわけではない、というのはその通りだが、ここまで事例を拾うに労が要らないような状況でそれを言っても虚しいばかりで、電車にしても男女別乗りなんぞという、時代を逆行するようなアイデアが必要とされる昨今はあまりに嘆かわしすぎる。男女七歳にして席を同じうせず、なんぞという言葉があったことを若い人々は知らんのだろう。あるいは、やはり先見の明というかで、先人たちの智恵であったということを思い知らされているのかも知れない。


 科学がいずれその諦めにも似た境地を打破してくれることを祈る。


 痴漢関連のあれやこれやを聞かされるごとに、世間的には男性イメージの低下が起きていく。これは殺人だの強盗などがどこか人間離れして聞こえ、完全に個人へ集約されてしまうのとは対照的だ。痴漢は人間の、男特有の性癖という感覚にまで固定されている。そこからの連想で、フェミ運動が広めた女性差別の基礎知識へと繋がるような回路が出来上がりつつある。女性差別の虐げられてきた歴史が連想ゲームのように浮かぶことになる。人々は、なぜそうなるかの理屈が欲しいからだ。


 痴漢もレイプも、少数ではあろうが実際には男女ともに被害があるわけで、しかし社会イメージとして形成されたものは男性加害と女性被害の構図に固定されている。個人に収斂されないまま、性差や特性にされつつあるのは問題だ。


 それを強化するような昨今のSNSの影響も大きい。知人でもない女性のツイートに対し、礼儀を欠いた性的単語を含めるツイートを発信すれば、それはセクハラ以外の何者とも呼ばれはしないわけで、なのにそれが横行している。


 男性が女性の、それが萌え絵の話であっても、胸への憧憬を語る言葉というものは、このような環境においては歪められた受け止められ方になるしかなく、それがフェミの命名した数々の定義にも当てはまってしまう。実体はまるで違うとしても、社会全体から見たイメージとしては合致するということだ。


 電車の中に跋扈する痴漢が憎いのは社会全体でそうだ。しかし、連中は匿名性の中に身を潜めるゲスなヤツらで、その嫌悪も罪科も男性全体に分散させて担わせる。


 この構図がそのまま、昨今のフェミ運動にも見え隠れしている。本当に攻撃されるべき対象は匿名性の中に身を隠して、さも男性全体に罪があるかのように誘導しているような形になっているのが非常に腹立たしく感じる。個人に収斂していないが故にフェミ運動もターゲットを絞ることが出来ずに全体に拡散するしかなく、そうすることで本来は範囲にないはずの男性像まで含めるため、その理屈が歪んでしまうのだ。


 痴漢は憎い。しかし、姿が見えないから疑わしきを罰することになり、冤罪が生まれる。その仕組みがそのまま、萌え絵を巡る一連にも当てはまるような気がする。


 実在女性に被害はないかと言えば、巡り巡って被害はある。一部の性的加害への嫌悪や憎悪がセクハラの援用で増幅され、そのとばっちりとして萌え絵にまで及んでいる、というべきなのが本当ではないかと思う。


 痴漢をする人間は、人間という一括りから離脱させねばならない。個人に収斂する最初の過程として、男性という大きなカテゴリから独立した小さいカテゴリを用意しなければならない。それは例えば病気である。依存という病名を付けるだけで、男性全体というカテゴリに含む匿名性は消える。







【追記(2023/01/31):はい、関連の全ページに貼り付けてくよー。

 このフェミニズムの問題は、要点が現状でははっきりしている。


「フェミが持ち出した基準は、フェミという「いち学派」の創作造語でしかない。」

「ギルティの判定を下す基準を、どういう理屈でフェミが主導していいことになるのか。何を根拠にその権利を得ていると言えるのか。」

「フェミ理論の正当性は一切証明されていない。どこに物事の決定権を持てる余地があるのか。」


 この三つ。


 声の大きい者が、「嘘でも言い続ければ本当になる」を実践しているだけだと言い切れてしまうところが問題の本質を見るに大事な視点。感情以外に補強材料を何も持たないのがフェミニズム理論。理論とは呼べない、ただの主義。


(面倒になってきたんで、以後決定打を貼り付けて終わらせる。)

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