編集O氏のコンテスト…やっちまったー!!

 ネタを思いついたからと軽い気持ちで参加表明しちゃったO氏のコンテストですが、やっぱミステリってのは軽くサラサラ~っとは書けないものなのです、うっかり忘れていて「どーしよ、コレ。」という現状。


 異世界でのミステリと現実世界でのミステリが二重に重なってくる構造にしようと思ったのですが、肝心の論理がまだ自分には書けないことが発覚。


 実際の捜査手法と、ミステリの構築手法との違いをタネにして、現実世界の盗作疑惑に繋げようって算段だったんだけども、書き手の私自身が両者の違いを明確に解説出来るほどには理解が出来てないことに気がつきまして。(てへ)


 やばい、ボツだコレ。て。


 恭介のシリーズはどうもケチが付きやすいというか、自身がまだ書けないようなネタに手を出しやすいです。下調べ必須のネタとか、その下調べがウェブ検索程度じゃなく長期の準備が要るよーなのばっか。やっつけじゃ書けないんだよねぇ。


 ベツクチで勉強が必要なネタに引っかかってきちゃうのは困ったもんです、自前の知識だけで片付けられないトコにまで掘り進めてしまうというか。実際の捜査は、科捜研のデータとかプロファイリングとかで、ものすごい広範囲の可能性を虱潰しに潰してく、いわばローラー作戦に限りなく近い手法であって、それはまったく推理小説の推理なんかとはロジックが違うんだってあたりをネタにしたかったのだけど、ですわ。


 ありとあらゆる可能性を上げておいて、それを片っ端から物的証拠をもって潰してくという手法は、人海戦術ですよ、ものすごい手間暇なわけです。そこには可能性なんてものは二次的にしか関与しなくて、はっきり、出来る出来ないの二元論で割り切ってくわけで、その割り切りも確定の物証でやるもんだから、推論の入り込む余地がないというか。


 推理ってのは、片方で偏見とか先入観なわけで、現実の事件はという当たり前の理屈がまずあるんですわな。


 よく推理小説の、特に謎解きモノで、「データは出揃った」とか書かれるわけですが、現実にはその状況はありえないわけです。データは探せばナンボでも出てくるし、技術は日進月歩で革新されるごとにまた書き換わったりもする。しかし推理小説っていうのは、確定したデータによる計算で答えを導き出すものであって、ここに現実との乖離があって……


 コイツをネタにするつもりだったんだよぅ!(泣き言)


 あれだよ、綾辻先生が「どんどん橋落ちた」の中で書かれていた一行、実際の事件なんてそんなもんだ、ていうアレ。内部犯行を疑って推理を進めてったら、現実にはまったく無関係の外部に犯人が居たっていうアレ。(あの短編はしかし最初から犯人はユキトってクソガキに違いない!とか思ってたのは余談。今どき純粋に文中のデータだけで推理などしないと思うの…)


 事件に関わるすべてのデータが出揃うなんてありえないのが現実の捜査だったら、取れる手法はトライアンドエラーの一択。出てくる可能性を都度で検証し、アリナシで切り分けて絞り込んでいく、そういう方法。それは推理小説の推理とは似て異なると思うのですが、細部に関してはまったく勉強不足で…


 こういう時に己の不足を痛感するよね。



 あれ、どーしよーかな… orz



(作者の頭ん中でこんがらがってるのがよぉく解るのが、ホワイ警部が持ち込んだというですわ。実際、彼が持ち込んだのは「推理」の方で、魔法世界にもともとあったのは「推理を徹底して廃したトライアンドエラー」だったから、膨大な時間がかかる、てあたりにしたかったんだけど、なんかこんがらがってる。現実の捜査って現場刑事の勘っての大事じゃん? そこがなんかこんがらがってる原因ですだ。作者自身が構造把握出来てないんだよね…)


 ま、アレだ! ミステリとしてのトリックも埋め込んであるから、そっちでいくわ。(もんのすごいベタなヤツだからそれだけで勝負したくなかったんだ…)





 あ! しまった! コイツ、ファンタミステリなんだった!orz


 推理小説の大前提、「推理が成り立つのは時だけである」が守れない……(法則が違う=読者が推理できない・ファンタワールドをフェアに扱うにはが出てくるのだね)


 だから入れ子にしたんだったよ、切り離せないんだ、アレ。完全ネタばらししちゃうけどさ、どーせ今の実力じゃ書き切れないの確定だから。

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