「文学」って……結局なに?

 ふと、文学ってのは何を求められるジャンルなのだろうか、とか思って。



 例えば、テンプレってのは振り切ったトコにあるジャンルだから、漠然とでもなんか解るわけじゃないですか、読者とかこのジャンルに求められるモノってのが。


 そういう基準で見た時に、文学っていうのは本当に「一見さんお断り」で何にも見えてこねーな、と思って。


 かつてはそれで良かったかもだけど、今の時代ってこんだけ距離が縮まったよーに見えてその実はさ、猛アピールしないと隣に居ても無視される時代じゃないですか?


 旧来の、解る者だけ解ればよいて感じに鷹揚に構えて待ってるだけの姿勢ってそれだけで滅亡への道しるべだから、文学ってのが衰退するのは中身がどうこうじゃないよなぁと思って。


 同好の士の間でだけツウカーで通じてたって、そんなの先細るだけだってのは、テンプレに対してかつて予測した言葉だったけど、テンプレ界隈以上に駄目そうなのが文学なんだよねぇ。個々の作品は新聞とかの大メディア使って宣伝してんのに、それでも売り上げが芳しくないって、ちったぁ考えろよ、と思うの。


 秘密のベールに包んである方が売れる時代なんて、とっくの昔、昭和と共に、ほんとにとっくに終わってるじゃないですか。今は周辺ぜんぶ巻き込んで、お祭り状態にして売る時代で、「ブンガクの書き方」みたいなノウハウがWebで溢れかえってるような状態にならなきゃ、いくらメディア使って売り込んだって売れないんだよ。たいがいの読者にとって無関係になっちゃうから。自分も書こうなんて思わないでしょ、こんだけ火が完全に消えてちゃ。教えてくれる気なさそうだし。


「ブンガクってなに?」から、昔ならちょいと調べてみようともなったか知らんけど、今は「ほーん、」でスルーされてそれっきり、なんだよねぇ。だから、又吉さんとか、芥川賞とか、ポッと話題になって社会現象引き起こしかけたりする割に、そのまんましょぼしょぼ火が消えちゃう。


 ブンガクって、なんなのよ? 具体的に、どうこうと議論すらされないじゃん。


 まだ揶揄されてても話題に上るだけ、テンプレ小説のが未来は明るい。

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