本屋のある風景はいいもんだよ…

 街にあたりまえに本屋があって、古本屋も営業してて、掘り出し物ないかなぁってどっかのオヤジがうろうろしてる風景って、いいもんだよね。

 私は新しいものはそんなに好きじゃなくて、古いものに愛着を覚えるタイプであるから、このまま街の風景から本屋が消えてしまったり、コピーしたみたいな一律ナンボな大型店舗ばかりになるってのは、ツマランなぁと思うの。


 本屋が残ってってくれるにはどうしたらいいだろうか、て思うの。カフェと併設でとか、ホテルと併設でとか、色んな試みが為されて、大型商業施設のイオンとかに本屋が組み込まれてあるのを見ると、すごくホッとするの。


 本自体はまだまだ需要あると思うのね。カラーの写真集とか、百科事典みたいなの、実は盛り返してるんだろうなと思うの。専門分野の専門知識を満足させるジャンルの本とかね。廃墟写真ばっか載ってる写真集とか、百科事典系列での専門書は売れてる気がする。インテリア感覚で。


 小説はどうなんだろうと思ったら、これは昨今、ドラマやアニメとタイアップが前提で売られているんだなと思うし、それはいいと思うの。私としては、のぞむところ、という感じ。自身の作品のキャラを、誰が演じてくれると嬉しいとかって、そういう妄想したりするし。


 時代の変化につれて、本屋もそこに置かれる本も、工夫とかが必要で、それは何も中身だけの話じゃなくて、例えば装丁でも売り場のポップでも、あるいは同じく視聴率に苦しんでいるTVとタッグを組むでもいいと思うの。


 例えば、人気のタレントさんとか役者さんが自分で「この役を演りたい!」と言って、そこから映像化企画が始まったっていいと思うし、それって原作を推すとこからドキュメントが始まってったら、面白いんじゃないかと思うんだよね。


 編集とか企画部とかが選ぶだけでなく、今までの流れを完全に逆にしたらこれも面白いかも知れないと思う。誰かがすでに演じたことのある役の焼き直しじゃない、完全にイメージが自分のものになるかも知れない原作を探せるって、チャンスじゃない? 考え方をちょっとナナメにしてみたら、そこに糸口は見つかると思うんよね。


 こんだけ世間に創作物が溢れる時代ってのも、歴史上で初だと思うし、それを発表できる場が、「無限にある」てのも史上初だよね。ネットは無制限だから。


 だったらさ、売り方も180度の転換をしていいと思わない?


 今までは、売り場の制約があったから、打ち切りとか絶版にしなきゃいけなかっただけだ、と考えてみたらどうだろう。ネットの中で、電子にしたら無制限に置けるんだよ、薄利多売の方針が使えるんじゃないかと思うんだ。


 爆死した作品っていって、企業が売り出したなら数千は売れたはずでさ、見込み数千人はその作品の顧客でしょ? その作家の顧客と見做していいわけでさ。じゃあ、売り場を電子に固定して、続きをキチッと書いた方がお客も売り上げもとりあえず続くじゃん。腐るもんじゃない、売り場は無制限、あとは客がスムーズに目的の本に出合えるようナビゲートを充実させるだけじゃん。


 それをみすみす打ち切ってしまうのは損だと思うんだ、置く場所は無限にあるのに。で、本屋でも、これは返品してシュレッダーは惜しいって本は、倉庫にキープさせてもらえる制度を作ればいいじゃん。古本屋のオヤジが言ってたよ、時期を見て倉庫から出したり片付けたりしてるって。それを真似ていいと思うんだ。常はネットにしかなくても、何がキッカケで人気になるか解かんないんだから、人気になったら本屋だって置きたいだろうし。本屋同士も横の繋がりをネット上で構築したら、倉庫の本を都合付け合えるじゃん。保管本のキャパが増えるよ。


 腐るわけでもない商品なのに、その流通システムが生鮮食品と同じってトコからが間違ってると思うんだよね。自分とこの店には合わないな、と思う本屋は返品したらいいじゃん、それでいて、半分はその本屋らしさを打ち出していった方がいいと思うんだよね。鉄オタ御用達の本屋を目指すとか、カフェ併設のオシャレブックが充実とかさ。ラノベ特化のゲームカフェみたいな店もいいじゃん。


 本屋がさ、ぜんぶの店が、一店舗一店舗、ぜんぶ色合いが違うって、本屋巡りとかがブームになるかも知れないよ? そういう街の風景がいいなぁ。本屋だけでなく、隣の街とは色合いが違う、ていうさ。どこ行ってもおんなじよーな景色って、つまんないからさ、ぱっとひと目見ただけで、違う街キター!て思えるほど、日本の全部の街がぜんぶ違ったらいいなぁ。


 昔と違ってさ、右向け右が否定されて個人主義になったんだし、もっと街レベルでカラフルになってもいいと思うんだよね。ガンバレ、自治体!(支離滅裂

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