いんたびゅーうぃずムスメよ

 我がムスメは小説を読まない若い女の子である。漫画もアニメも嗜むが、小説はラノベですら読んでくんない。なぜだ。


 じゃじゃーーーーーん! そこでインタビューですだよ。


『ハリーポッターとか全巻揃えてくれたじゃん、パパが。なんで読まないの?』

「なんかー、だるかったのー。」


『イニシエーション・ラブとか、流行りのナウい小説も並べてたじゃん。』

「あー、あれねー。一時期はほら、ちょっとカッコつけて読んでますってポーズで買ってみたんだけどさー、最初の方? なんか展開トロくて飽きちゃってー。そんで、もういいや、ってなったから実は読んでない。」


『よ、読めた本とかはなかったの? フツーに小難しい漫画(多重人格探偵サイコとか)は読んでたじゃん、あれ読めて小説読めないってなに?(汗 』

「んーとね、なんかまだるっこしいの。漫画とかアニメだったらいっぺんにすぐ解かるじゃん、状況とか。だけど小説はまだるっこしいの。」


 がくり。私は膝を折った。やはり、そこか――――


「あ、でも筒井は読める! まだるっこしくないし、なんか気がついたら読み終わってる感じ。圧力鍋の話なんかさー、トラウマになったんだよー、もうっ。」

『筒井先生はなぁ……うん、まぁ、筒井先生だよな、うん。』

「なんかね、ラノベ書いてみるって宣言してたけど、あれたぶん、筒井だよ。」

『うん。ラノベを書いてもラノベではない、筒井になる……うん、ワカル。』

「でしょ、でしょ?(笑 」


『けど、筒井先生と同じ感じでシンプルでしょ、ラノベとかも。ワンダーランドだし。それでもラノベも無理なの? 筒井は読めても?』

「うーん、小説でわざわざアニメとか漫画になるよーな設定の話を読みたくないっていうのかな、だから筒井だったら読むけど、ラノベだったら別にいいや、てなる。」

『筒井はいいのか。』

「うん。筒井はいいの。筒井がラノベ書いても絶対ラノベじゃないもん。筒井のはアニメとか漫画になんないの、話が。」


 筒井康隆はラノベではない。筒井である。……ワカラン。


『じゃあさ、ラノベ原作でアニメになったやつは?』

「観るよ。」

『それがワンクールで終わったとするじゃん、続きはラノベでって……』

「よっぽどキャラ萌えしてなきゃ、もういいやってなる。だって、どうせ萌えのエモイとこは書いてくんないでしょ。んー、なんて言ったらいいのかな、アニメは絵でエモイとこの細かい表現を見せてくれるけど、ラノベって端折ってるじゃん。」


 小説読まねーくせに、描写を言うとな!




『小説は、読まない?』

「んー、アニメとか漫画になったら観る。」


 それはつまり、表現が乏しいから別に読みたいと思わない、ということらしい。


 ……けど、おま、表現豊かに書かれてるフツーの小説はまだるっこしいから読まないんだろ!? (どうせいっちゅー案件でした)

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