宗教・恐怖の効能(ムカつく悪役の作り方)
なぜ、天国と地獄の概念が生み出され、この現代に至るまでそれが生き残っているのか。なぜ、その延長に過ぎないはずのオカルト系列は頑なに拒否するのか。
その答えは「恐怖」だ。
天国と地獄があり、悪人は地獄へ落とされる。
宗教が説くその仮説はあくまで仮説にすぎず、どちらかと言えば荒唐無稽である。
そうでなければならない。
それが現実味を増すほどに、ある種の人間は恐怖で雁字搦めとなり救われない。
ある種の人間とは多岐に渡る。自分が罪を犯していないと思い込んでいる人間などは少数派だ。だからこそ、オカルトは否定されねばならない。
ノーベル物理学賞のイシグロ氏の作品、あらすじしか見てないが、うーん、これは漫画の『多重人格探偵サイコ』の序盤展開を思い出す。映画でもシュワちゃんがやった『シックス・ディ』も。『バイオハザード』も途中から絡んできたね。
クローン技術を悪用した倫理崩壊な未来。ま、シュワちゃんの映画もバイオもさほど嫌悪感のない画だったけど、イシグロ氏のヤツとかサイコのヤツはもろに醜悪な人間の一面が抉られている。確かに、ストッパーがなければそこまでやりそうなんだな、人間って。
そのストッパーというのが、実は「恐怖」であり「天国と地獄」の概念を生み出した根源だと思っているよ。そして、実際にブレーキは架空なわけがないので、存在すると思って間違いないとも思う。霊的なところにあり、この世はゲームなのだ。
世界は人間の為にあるものではないのだから、人間の都合など関係がない。だから、人間にブレーキが付いているのは当然だし、絶滅のリミッターだって当然に付いていると考えるべきだろうと思う。『猿の惑星』がどう展開したか、興味はあるが、縁がなければ観ないままだ。私は導きのままに生きているので。残念。(笑
結論でいうと、クローンの悪用は大っぴらには行われないだろう。ただし、7:3:3の法則の示す通り、3割くらいは常に道を踏み外す方式になってるこの世界なので、自身の魂の破滅と引き換えに道を違えるヤツは常に三割居るだろう。
つまり、アングラな市場でのクローン生産と殺戮は可能性がある。イシグロ氏の作品舞台がアングラな市場とか、企業単体の悪事という可能性ならば高い確率で実際になるのかも知れない。が、そこに関わる者たちはゲームにおいては敗者だ。
宗教に救いを見るならば、あの設定ですら、安息を持って観ることが出来る。こちらの世界で勝者となったと見える者が、本当に勝者であるかは解からない。裏側に、目に見えない本物のアンダーグラウンドがあり、ゲームが終わってみない事には、答え合わせをしてみない事には、勝者であるか敗者であるかは不透明だからだ。
それでも、本能が警告を発するはずだ。それが負けに繋がるかどうかくらいは、本能的に解かる。ただし、7:3:3の法則で、3割は本能が麻痺した敗者が居る。
物語的悪役というものは、この3割である事が多い。それは本能に根ざしているからこそ、普遍的にいつの時代も代わり映えがないくらいに似かよる。
本能がシグナルを発しなくなった者を哀れんでやるべき、そういう物語群だ。
(彼らも生まれた時から麻痺していたわけもなく、自分で鈍磨したのだ)
彼らの魂にはペナルティが加算されていく。最終的にはどうなるだろう。すべての魂を救済すると宗教が謳うのも本当だろうから、あれだとは思っている、「ゲームから除外」そういうルールはカードゲームにもよく観る。ニューゲームまで除外、だ。それだから宇宙にも始まりと終わりがある、と考えれば辻褄が合うんだよね。
つまり、地獄のうちでももっとも刑罰の重い場所が、この「除外」のカード置き場ということだろう。この世界というのは、非常に巧く出来たプログラムで、多数のフラグやステップやパッケージが他に流用されて軽量化されている。だから、あちこちに共通の尺があって興味深い。ミクロとマクロで同じ法則が見られるのは感動モノだ。神サマって天才プログラマーだと思うのだよね。だから、無法をした者がタダで済むと思うほうがどうかしている。(笑
ムカつくほどの悪役とは、つまり、宗教的な観点から考えると作りやすい。戒律破りを考えれば近道なのだ。神を利用し強欲を隠し人を悪へ誘い無慈悲で――そして必ず三割ほど存在するのだ。魂全体の三割。
神を科学にしたら…ほぉらアイツらになる。「あなた達に絵を描かせたのは云々」
だから、イシグロ氏のあの作品の奴らへの嫌悪は、本能のシグナルが原因だ。除外のカードを目の当たりにした、それは正しくは「恐怖」なのだ。
ゲームクリアの善良な魂もあるし、すでに除外済みの悪しき魂もあるから、常に7:3:3になってるんだろうねぇ、ほんと、神サマ天才だな。(笑
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