「ラノベばっかり読むな!」の意見

 野尻氏が纏めでかなり炎むにゃむにゃ、レスが伸びている。意見は、言いたい事は解かるが、たぶん聞いてる人の大半は解かってないし、何が問題かも解からないと思うんだなぁ。(てか、主題がどこなのか、が。)


 ラノベと言ってもピンキリである。


 片方には「幼女戦記」なんていう鈍器級へビィノベルもあるし、「十二国史」なんてのも評判は良さげだし。ほんとピンキリだと思うんであるよ。


 最近のラノベはラノベというだけで食わず嫌いで手に取りもしないけども、昔はそれこそ「スレイヤーズ」とか「吸血鬼ハンターD」とか「狼の紋章」とか夢中になって読んだからね、ああいうのは一般小説と変わりないくらいは知ってマスとも。「幻魔大戦」とかは映画も観に行った。(ジュブナイルと呼ばれてたけど)


 ただ読者だってピンキリで、そういう大人の鑑賞にも耐えるようなラノベは読まないって人も居るだろう。そのくせ、評価の部分でそういう本のみを指して褒めてるものを、全てのラノベに拡大解釈して自分はセーフだ、なんぞと思ってたりするんだよね。一般小説と変わりないというのは、一部のラノベは、という意味なのに。


 悪い部分では全部ひっくるめたように言い、良い部分では枠外のくせに自分を含みこむんだよね。それをされると、指摘が指摘にならない。


 世の中には幼稚なラノベ作品もあるし、一般文芸どころか文学でも通りそうなラノベ作品だってある、ただし、読者の中には両方読む人だけではないわけで、幼稚なものしか読まない人を指しての苦言だというのに、全体が言われていると曲解して抗議するんだよね、正しく読み解けば正論なもんだから。


 ラノベに限らず、漫画でもアニメでもゲームでも、いい年頃になったら「幼稚なもの」からはさっさと卒業しろ、と言ってるだけの事だよね。


 しっかし、世間のイメージ的には「ラノベ=幼稚」なのだねぇ。だいぶんと知れ渡ってきた感もあるけど、ピンキリだってのも。まだまだパーセンテージで見て幼稚の方が大きいと思われているって事でしょうね。

 だから幼女戦記なんかを指して、あれはラノベじゃない、とか言われている。これって、ひっくり返してラノベとは何であるかを物語っているわけですよ。


 昔、漫画ってのがそう言われていたんだよね。幼稚、子供のもの、いい大人が漫画なんぞ読んでみっともない、etc…


 だけど現在、漫画界隈を見てパーセンテージ的に子供向けのものは少なくなっていると思うよ。大人向けがガッツリ幅を利かせている。この状態に近付けば、ラノベ界隈も幼稚とは呼ばれなくなるでしょう。

 今はまだ総数で見て、幼稚な内容と言われてしまうものが幅を利かせているんだったら、それを指して幼稚と呼ばれるのは仕方がない。本当なんだから。総数とか、目立つところとか、人気のところがどうか、という話なので、私は知らない。(笑


 ところで、「幼稚」ってのもまた曖昧というか、漠然とした言葉だよねぇ。どんな作品は幼稚で、どんな作品なら幼稚でないのか、そういう線引きで考えるとレッテルを貼るための言葉であって、実態はないという事がよく解かるよねぇ。


 例えば幼児向けアニメ「あんぱんまん」だって、大人が読み込める深いメッセージは、探ろうと思えば探れるわけだけどもね。それはだけどちゃんと読み込める幼児は居ないだろう、というのはね。ただ、作者的には何か感じてくれれば、今は解からなくても大人になってからああそうだったのか、と気付いてくれれば、みたいのはあるわけで、それの逆張りだと、いい大人になっても読み解けないヤツは読み解けないって事ですだよ。


 野尻氏が言いたかったのは、そんな大人になるな、ですだよ。タブン。




追記。


 風呂上がってふと気付いたんだけど、こういうので噴き上がっちゃう人ってのは、行間が読めない人って事なのだろうか。相手の意図するところを読むんでなく、自分の受け取りたい方向で読むとカッカしちゃう文章になるとは思うんで。


 よく世間で言う「使えないヤツ」ってのにも相当するけども、1から10まで説明されんと相手が何を欲しているか解からない、とか、相手が言いたいことを察するんでなく、言葉尻を捉えて自分の解釈で、相手が思ってもいないような風に超翻訳してくる、とかだろうか。(ブーメランでイタタタタ)


 国語のテストで、「この時の主人公はどういう気持ちでしょう」とか言う設問で、参考書とかのマニュアルを読んでいないとまったく自分では読み解けない人って、居たりするじゃないですか。ああいうのだろうかと。なんで想像が出来ないのかとそれが不思議だったりする、あの案件ですが。


 心情描写で1から10まで全部、キャラの心が吐露されてるネット小説を読んで、いくらなんでも読者を馬鹿にしすぎだろうと思っていたもんだけども、書いてない部分が読み解けない人は確実に居るのだよと、現役の先生が立てた纏め記事を読んで認識を改めたばかりなのでした。


 昔の小説はそれこそ行間だらけだったわけだけど、現在、昔の小説ばっかりが読まれて最新刊とかが読まれないとかの嘆きも聞こえてくるわけだけど、確かに今の作品の多くは行間がなくて物足りないというのは解かる気がするので、どうなんだろうかなとか色々と考えてしまうのでした。センテンス長っ。


 私がここで垂れ流している言葉にしたって、3割がたは省いて書いてるなぁと。それくらいは書かんでも解かるだろ、アホウじゃあるまいし、て。主に毒舌部分で。

 これは愚痴だけど、「配慮しなさい、」「傷付けないようにしなさい、」「お断りを一言入れて、」とかの空気を感じるのだけども、ものすごくウザい。嫌気が刺すほどウザい。親しき仲にも礼儀あり、とは言うけどね。親しくないもん。ていうか、それこそ書かんと解からんのか、と思うのですよ。いちいち書かせようとする空気がキライだ。


 ネットのカオスな空気、澱んだ混沌とした感じ、これが私には住みよいです。



 昔の人はいい事を言ったよ。「見て解からん者は聞いても解からん。」てね。

 そういう底抜け馬鹿が増えてるよーな気がして心配になっての提言だろう。

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