0−1話
3月1
卒業…それは旅たちの日……。
3年間の高校生活が終わった…これで今までの苦しみから抜け出せる。
この3年間は俺にとって幸せと言える3年間だったんだろうか…いや、この3年間はその幸せを掴み取る最後のチャンスだった。
幸せは天から降って湧いてくるものではない、幸せは自分で作るもの、掴み取るもの、待って貰えるものではない。
小学校から高校2年まではその幸せがいつも隣にいた。近くにいたせいで、その幸せを自分のものにできていないことに気づかずにいた。
隣で笑った顔、それが僕にとっての幸せだった…だけど、その笑顔が一瞬になくなった。高校3年生の最後の時期に…。
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