神様?スマホ落としましたよ?

只野成行

第1話

この世に神様なんて居ない。

今は現代科学が世界の常識で、

全ての事柄が化学で

理由が説明できる世界。

そんなのがとっくの前から

当たり前、

そんなの皆知っている。

そんな中で皆過ごしてる。

そんな日常だったはずだ。


とある高校からの帰り道、

スマホでネット対戦ゲームを

ノイズキャセリングのイヤホンで

プレーして家に帰っている最中、

周りに誰も居ない事に

「僕」は気づかなかった。

しかも、電灯も何も明かりがついていない。

その事すら「僕」は気づいていなかった。

ふと、対戦が終わってスマホから

顔を見上げた瞬間、

「僕」は今、何処を歩いているのか

分からなくなってしまっていた。

不安になってマップを開いてみても

スマホの電波が入っていない。

充電はモバイルバッテリーでしてて

100%なのに突然1%になって

スマホの電源が切れてしまった。

自分が今何処に居るのかすらわからない

周りの住宅街はどうやら

「僕」の知らない家々だった。

パニックになりそうになったが

とりあえず暗い中だけども

歩いてみようと

「僕」にはない勇気を振り絞って

真っ直ぐ歩いてみたら

何かを蹴っ飛ばした感覚がした。

違和感を感じた「僕」は

しゃがみこんで四つん這いの

姿勢になりながら前を進んでみたら

その拍子に眼鏡が落ちて

足で眼鏡を思い切り踏み潰してしまい

レンズは割れ、フレームは折れてしまい

「僕」はいよいよ全てが終わる、

このまま倒れて死ぬのだ。

と思ったら

目の前から何やら聞いた事のない

不吉な音が鳴りながら光り始めた。

それは見た事がない

スマホの様な何かだった。

藁にも縋る思いで

「スマホらしきもの」を拾ったら

ロックすら何も無く通話が始まった。

「お前これを拾ったな?」

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