第10話 面影を追いかけて
「お客様。
その声にハッとして目を
彼女に声をかけてきたバスの運転手は、
「顔色が悪いようですが大丈夫ですか?」
空港から都内に向かう高速バスはすでに目的地である新宿のバスターミナルに
とっさに腰を上げて
「え、ええ。すみません。大丈夫です」
3年前に彼女の家族を
それは
(私、一生この夢を見続けるのかな……)
最悪な
時計の
バスから
新宿が
この
思わず
3年前、
その後すぐに
今頃、同級生らはおそらく大学生活を送ったり、社会人として歩み始めているだろう。
自分だけが道を
「みんな元気にしてるかな……」
ポツリとそうつぶやくと
(今のこの道が私の歩く道。しっかりしなきゃ)
雲ひとつない空の青さに気を取り直し、
このターミナルに
あらかじめ
ブッブブという一定のリズムで
「……予言だわ」
【新宿中央公園。午前9時15分】
「……仕方ない。少し待ち合わせの時間を
待ち合わせ場所であるバスターミナルと中央公園は徒歩10分程度の
彼女はケータイで
背後から
すると人が行き
その
少女はまだ10歳に
「
それは
歩行者用の信号が青の
すると少女はすぐに
「待って!」
それもかまわずに
亡き妹の
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