「軽度」から「中度」へ
妻が息子を連れて暑い中(前の日よりはましだったが)児童相談所に行ってくれた。療育手帳を更新するためだ。
ここで発達検査を受けて、結果が判断されて、その度数に応じた手帳が発行される。息子はこれまで4度(軽度)だった。
今回の検査では、知能指数37で中度になった。
東京都の基準だと30〜35あたりから重度になるらしいので、ギリギリと言えなくもない。
どうしてこうなったかと言うと、6歳を過ぎると検査の内容が基本的に言葉でのやりとりになるため、言語発達が遅れている息子には非常に不利になるからである。
たとえば以前は絵をいくつか見せて「自動車はどれ」と聞いて指差して答えられていたのが、絵を見せて「これは何」と聞いて言葉で答えられるかという試験にレベルアップするわけだ。多分。多分というのは、推測でしかないからなのだが。
後日送られてきた書類では、知能指数37、精神年齢2歳半とあった(実年齢は7歳2ヶ月)。
とはいえ、本当に2歳半程度なのかというと、トイレはちゃんとできるし、着替えも自分でできるし、お手伝いもしてくれるし、最近は数字とかあいうえおにも興味を持って練習しているし、保育園の年少さんよりは賢いと思うのだな。
だから、言語のみに依存しないような試験方法はないものかなと思うのだけれど、じゃあ書面上の数値が低いから生活で困るかというと困ることはないし、むしろ色々助成なんかがもらいやすくなるので、よいこともある。
というようなことがあり、息子の療育手帳は今度は3度(中度)になる。
妻はそれなりにショックだと言っていたが、生活上は別に困ってないのだよな。
最近家に帰ると、息子は今日やったことなんかを教えてくれる。気分が乗ればだけど。
この前は、僕が疲れて横になっていて「お父さん眠くなっちゃった」と言ったら、息子はそれを見て、布団をかけてくれて、よしよしとやってくれて、部屋のあかりを消して、お母さんのところに行って「お父さん」「ねんね」「しーっ」とやって教えてくれた。わりと賢い。
検査には現れなかったけれど、彼の頭の中には沢山の言語がうずまいている。
言語と知能の関係というのは本当に不思議でおもしろい。
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