美談に水を差す

 「ローマの休日」が好きだ。オードリ・ヘップバーンと聞いたら思い出して頂けるだろうか。観た事が無い方は是非見て頂きたい。

 キスシーンでは泣くが、別れのシーンでは泣かない。前者は街の人であり、後者は王女だからだ。街の人は「私」であり、王女は「公」といえる。「公」がわかるのが「大人」であり、思いのまま「私」をさらけ出すのは「子ども」だ。最後の場面が美しいのはオードリ・ヘップバーンが美しいという美貌の話ではない。「大人」になった事が「美しい」と思えるからだ。


 テレビでは連日良い話が流れている。そして出演しているタレントは決まって泣いている。大人なのに泣き過ぎでは?

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