第274話 もう何も怖くないがあと一歩




 あともう一歩踏み出せばいいだけなのに、上手くいかない。

 変に躊躇してしまう。もう何も怖いものはないのに。



 作家・石田衣良氏はこう言っている。

「なかなか仕事が進まないときは、まず第一歩を踏み出す。執筆の仕事でいえば、誰が見ても駄目だという駄文でいいから、とりあえず一文書いてしまうんです。すると、その一文から次の一文が浮かんでくる。じっと考え込んでも、たいがいは思考停止状態ですからね」

 作家・スティーブン・キング氏はこう言っている。

「取りかかった作品は完成するまでペースを落とさずに書き続ける。毎日きちんと書かないと、頭の中で人物が張りをなくす」


 全くもってその通りだ。

 とにかく、どんな駄文であったとしても書かねばならない。

 そして気力体力が続く限り、駄文を直さねばならない。

  

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