嘘と言われても仕方がない良い話を体験した(2023/12/26の日記)

 12月26日は朝から年内最後の時間がハッキリ決まった仕事をした。で、普段3人がフル稼働する仕事だったのだが、今回、「客」側の1人が発熱したことにより、まあ、1人あたり1時間半ずつくらいサボれる計算になった。ただまあ、なんとなく俺が陣頭指揮を執っている(本当は上司が執るべきなのだが、流れ上こうなった)ので、まあ俺が休むのも違うかあと思って、残り2人に2時間ちょっとずつ休ませる形でシフト組んだところ、すごいなと思ったのが、礼の一つもないんだよね。別に礼を言われたくてやったことではないし、礼を言われても得は一つもないからいらないんだが、でも「ちょっとした借りを作ってしまったなあ」くらいには思って欲しいよね。まあ、それがあほと働くということである。仕方ない。12時半くらいに終わる。


 で、新年1月9日から再開するとはいえ、なんか、年内はキリのいいところまで書類とか整理しちゃいたいなと思って、なんやかや14時くらいまで作業して、終わったんで、一旦家に帰って昼飯などを食う。今、『ロマンシング・サ・ガ3』のミカエル編が最終局面にいるのだが、追加要素の「暗闇の迷宮」でレベル上げ作業を地道にしている。ミカエルではミカエルの得意武器を小剣にして強敵と戦った場合のみ閃くことが可能である可能性がある『ファイナルレター』という技があって、これは存在こそ知っていたが、結構条件を満たすのが大変で、かつては閃くことができなかったのだが、それをついに閃いた。大して強くない(新規加入させたエレンのタイガーブレイクの方が圧倒的に強い)が、ひらめけたことが嬉しい。いやあ良かったなあと思う。


 その後、11月にクビになった職場に行って、大掃除をする。なんせ、急にクビになったもんだから、荷物とか置きっぱなしだったんだよね。アメリカとかだと、今日中に荷物全部持って出ろとか言われるらしいが、流石にそこまでのことはなかった。とはいえクビはクビなので、いつまでも置いておくのは迷惑であろう。俺も立ち入りしにくくなるし。

 ってなわけで、16時くらいから旧職場に突入して「大掃除」始めた。と言っても、やることはとにかく「捨てる」ものを選択して捨てていくだけである。あとはまあ送るか今の職場に移転するか家に持ち帰るしかないので、いらんものはバリバリ捨てるぞ〜! って気合い入れて作業始めたが、これがなかなか難しくてね。まあ、言ってみれば、昔のジャンプが出てきちゃって読み耽るに近いことが起こる。ジャンプと違うのは、ジャンプはまあよっぽど埋め草の読み切りとかでない限りは基本的に単行本が出るので、よっぽどマジのガチの人じゃあない限りは、いつまでも雑誌を取っておく意味はないんだが、まあ、そういう単行本とかは出ない業界もあるわけだ。せめて電書になってりゃあ、必要な時にまた入手するのもそれなりに可能であるが、電書になっていないものもある。ほしたら取り敢えず一旦読んで、「まあ……捨ててよかろう!」って判断しないといけないじゃん。っていうことで、まあまあ結構時間がかかる。結局、なんやかやで日付変わる寸前くらいになり、おっと、こんなことでピカチュウとの睡眠のお約束を反故にするわけにはいかんなと思って、1/3くらい作業を残して建物を出た。で、まず12月26日というのは、

            




    どうしてもつじつまをあわせたいんだって




 なんか雪が少なかった今年のつじつまをあわせるかのように、唐突に雪が降りまくった日であった。うぎゃーすげえ雪、って思った。ほんで、職場にそもそも人はあまりいなかったが、掃除もあるし、咳喘息はあるしでマスクをしているわけだが、もう人気のない道を通るだけだし、まあいっかと思って、マスクを外した勢いで、AirPodsがぶっ飛んでいった。


 終わった……と思った。


 AirPodsって、それ自体は光らないと思うんですよ。光らんよねえ。で、白いわけ。それが新雪の中に埋まった。どっちに飛んだかすらわからん。まあ春まで出てこおへんやろなあ、と突然エセ関西弁になって落ち込んだが、一応、念のため、iPhoneのライトで辺りを照らしてみたが、まあわからん。だみだこりゃ。と思ったところに若者が通りがかる。「なんか探してますか?」と言われる。


 いや今ね。AirPodsが吹っ飛んじゃったんだよ。で白くて光りもしないしさ。これはダメかなと思って。と言ったら、「いやでもAirPods高いじゃないですか! 探しましょ!!」と言う。ほんで、雪を丁寧に均していく。いやいやそんなことしなくてもいいよって言うが、「これだけ雪があればバウンドしないと思うので、そんなに遠くは離れてないと思いますから、潰していけば見つかるはず」と言う。おいおい。そうかもしれんが、それだって結構広いぜ。うーんうーん。どうしよう。それでハッと気づいた。ちょい待ち、と言って、AirPodsと「強制接続状態」にする(普段AirPodsは、「耳に入れたら接続」というモードになっているが、iPhoneから常に接続するモードにできる。知らんかったが、なんとかならんかと思ってbluetooth設定見たらそういうのがあった)。で、なるべくでかい音が鳴りそうなやつ……と思って、The birthday『VIVIAN KILLERS』をかける。『Love in the sky with Dorothy』のリフレインで見つからんか? って思ってね。しかし、立ってるだけでは音が聞こえるほどではない。くっそーダメか〜って思ったら、その若者が本当地面を舐めるように屈んで耳を地面に近づける。そこまでやられたら仕方ないなあと思って、俺も同じく四つん這いになって耳を近づけてうろうろする。したら、

「あ! 歌ってます!!」

 と言われる。何ぃ〜! って近づいていったら、確かに聞こえるチバの声。


 で、うおーー!! って拾って、その若者と握手して。なんかお礼したかったが、大丈夫っす! っと颯爽と去っていくので、前途に幸あれと祈念して。


 Airpodsを耳に入れたらチバがこう歌ってた。


"この街に雪が積もってスケーターボードを投げて走り出したよ

 明日はきっと青空だって

 お前の未来はきっと青空だって


 言ってやるよ"


 自分で嘘松乙って思うくらい良くできていた。感動した。


2023年12月27日 09時05分の測定結果 体重:102.30kg 体脂肪率:34.10% 筋肉量:63.90kg 体内年齢:52歳


 この話を独立して書きたかったばかりに2023年から脱出できなかったのであった。最後に良い体験をしたと思う。それではまた。

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