デブとマッチョは同居すべき/調理工程の不気味さに比して市民権を得すぎている料理、『コーラ煮』

 土曜日の朝作った「たまごかけパスタ」だが、マルコが全卵1個、卵黄2個、余った卵白はチャーハンにしろというので、そうしたのだが、結構面倒くさかった。で思った。


 鶏胸肉というのはマッチョ御用達の食材だが、彼らは鶏皮は食わないんですよね。いや俺も別に鶏皮「だけ」食いたいかっていうとそうではないが、まあ、二人で共同出資して鶏肉買ってきて、皮側は俺、マッチョは肉側というふうに分けるのは問題ない。


 一昨日くらいに、『美味しんぼ』はなぜ対決しているかわからないという話がまとめられていたが、ちゃんと序盤読めばわかりますよ。「美味しんぼ30巻「鮭対決!」の海原雄山の超戦略について: https://kakuyomu.jp/users/GJMMTG/news/1177354054885178038 にも簡単に経緯を書きましたので気になる方は参照してください。


 で、とにかくその第一回対決は「卵料理」対決なんだが、この時、山岡士郎は卵のトリュフソースかけ、海原雄山は黄身の味噌漬けで勝負する。で、黄身の味噌漬けが勝つ。この時はなんか超いい卵のしかも初卵を使うんだよね。なかなかロジックが優れていて、「初卵だからって美味いとは限らんだろう」という指摘に対して、「確かに初卵だからと言って美味いとは限らない……だが、初卵をいつ産むかをしっかりモニタリングできているような鶏園で育てられた卵が不味いわけなかろう」みたいなことをいうワケね。やる~。


 で、とにかく最初山岡は負けかけるのだが、いい卵貰ってやり直しをして、結局総合ドローくらいまでは持っていく。

 https://www.youtube.com/watch?v=vDEO-1xaE7E ←これおススメです。


 何が言いたかったか? というと、この最後の最後に山岡が言うんですよ。「やはり卵は黄身がうまいのだから、最初から黄身だけにフォーカスすべきだった」的なことを。というわけで、デブにとっては、卵の本質は「黄身」なわけです。ところが、マッチョにとっての卵の本質はタンパク質なので、「白身」なんですよ。今冒頭に、「卵黄だけ使うパスタを作って卵白が余ったのでこう思った」という話で思ったことを書いてたの、皆さん覚えていますか? だからそのー、黄身が欲しいデブと白身が欲しいマッチョ、同居したらいんじゃないのかって話です。


 数年前? 最大7年以内(カクヨムははじまっていたのは確か)に、回転寿司屋でプチ炎上した案件があって、醤油舐めるんじゃあなくて、シャリを食わないでなんか湯呑かなんかにつっこんで帰ってしまうみたいな人がいると。なぜかと言うと、糖質制限したいから、米をあんまり食いたくないというわけですね。で、その行為が適切かどうかとか、積極的に擁護するかはともかくとして、そう「したくなる」気持ちは分かるなあと思った記憶がある。一方で、横に俺が座ってたら全然そのシャリ食うんだけどなという気持ちもある。で、マッチョも魚は貴重なタンパク源なので食いたがるわけだが、シャリはあんま食わなそうじゃあないですか。これも、だから、マッチョはネタを、デブはシャリを食えばWin-Winということになる。考えれば考えるほど、デブとマッチョは同居すべきだと思うんです。皆さんはどう思いますか?


 日曜日、何か奇跡のような力が働いて、家をかなり整頓することができた。と言っても、かなり隅に寄せただけ感はある。ルータに手が届かなくなったのはまだいいが、そこにプリンタも置いてあるので、プリンタに触れなくなったのはちょっと困る。まあ、本棚捨てて、あと本を段ボールに詰めて送りつければ、もう少しスッキリするはずだ。信じてるぜ。

 

 で、運動……する前に、バーミンガムで買ってきた絵葉書が結構出てきて。これはなんかちっちゃい額縁とか写真立て的なものに入れて飾ってもいいなあと思った。それで、家を出て、札幌駅に向かった。


 最初Lakoleに入って見たら、店構え的には3COINS風なのに、明らかに女性に向けてる感じで、女性の服とか靴とかもあるんですよね。あーこういう感じか、ということは俺は今ヤバイ感じか? と思って(これは単に俺が自意識過剰なだけで、別に男性が入っててもいいと思います)慌てて出て、その3COINSに行ってみたが、たぶんだけどなんか写真立てとかないんだよねえ。もしかして今写真立てが欲しい人って百均に行くべきなのかなあと思いつつ、Salut!入ったら、写真立てらしい写真立てはなかったが、カードをクリップで挟んでおく奴はあって、あーこれでいいやと思って3つ買って帰った。一個110円だった。じゃあやっぱ百均と同じやんけ。


 というわけで結論。写真立て的なものが欲しい人は百均に行こう。いや分かりません。ハンズとか大丸藤井セントラルとかに行くともっとちゃんとしたものがあるのかもしれないですが。


 ほんでなんか食いもの買って帰るか~って生協に寄って、で本当はチキチキボーンを買って自分でチキチキボーンにぎりを作って、味比べでもしようかなあと思ってたんだが、明らかに手羽元が安い。まあ、手羽元って歩留まり良くないので、骨込みだと胸の方が安いとは思うが、でもまあチキチキボーンに比べると圧倒的な安さだ。それで、手羽元と言えば思い出の料理があって、それが「コーラ煮」である。たびたび申し上げているが、俺は実家の飯、特に煮物・焼き物の類はあまり口に合わないんだが(カレーとかシチューとか、ルーで味が決まるものは大丈夫)、手羽元のコーラ煮だけは結構好きで、いや筑前煮とかブリ照り焼きとかもこういう感じにしてくれりゃあなあと思ってた。しかし今考えてみるとほぼコーラで煮てるだけなので、これは「ルーで味が決まる」ジャンルのものだったんだよな。当時は「筑前煮」「治部煮」みたいな感じで、「なんだかわからん煮」の一種、「甲羅煮」とかだと思ってたので煮物の技法のひとつだと思ってたんですよ。いや煮物の技法のひとつではあるんだが、なんていうの。いくつかの調味料を合わせて作るものだと思ってたのね。しかしこれはただコーラで煮ただけの料理なのであった。


 しかしそのー、まあ煮物って特に地方にいけばいくほど甘く作るところ多いと思ってて、そういう意味では「甘い煮物」自体は悪くない。加えて、炭酸水だから肉を柔らかくする効果的なものもあるかもしんないのと、スパイスも入ってる。つか普通に「コーラ煮」で検索すると山ほどレシピが出てくる。だからなんか日常的なものとして受け入れているし、俺もだから昨日の夕食はコーラ煮ですよ。なんだけど、これ、一歩遠ざかって考えるとかなり珍妙奇天烈ゲテモノ料理枠じゃあないですか?


 そのー、「牛肉のモンエナ煮」「ブリのファンタ煮」とか、オモコロチャンネルで「まったく新しい煮物を作ろう!」で出てくる類の料理な気がするんですよね。仮に今日いままで「コーラ煮」というものがこの世に存在せず、Chat-GPTに聞いて作って見たら美味かったとか、リュウジさんがバズレシピで紹介した場合、なんつうかみんなびっくりして一旦トレンドに乗るくらいのパワー料理だと思う。少なくともそんななんか人口に膾炙すべきものではないような気がするんだが、実際はなんかフツーにレシピとして存在して、クックパッドに500件とか登録されている。


 カクヨム読者諸賢は「ひとりぼっちのソユーズ」という話を良く知ってると思うので、もう「ソユーズ」というものが常識だと思うんだが、我々無知なるカスがインターネットに触れたころに何で「ソユーズ」を知ったかというと、これは賭けてもいいが「フォークロアまとめ」だと思う。で、これの秀逸だなあと思ったのが、その短い怪談奇談の類を読んでいくと、こういう記述が挟まるんですよね。


「『ソユーズ』なんていう宇宙船はこの世に存在しなかった。少なくとも自分の記憶にそんなものはなかった。しかしこのフォークロアを読んで以降、『ソユーズ』は当たり前に存在し、教科書とかにも掲載されている。フォークロアが現実を侵食している」的な。だからそのー、チェーンソーマンの「悪魔」概念の逆よ。これは凄い! と興奮したことを覚えているんだが、だから「コーラ煮」もその類の「何か」なのかもしれないですね。信じようと、信じまいと……。


 2023年04月03日 08時31分の測定結果

 体重:105.00kg 体脂肪率:34.90% 筋肉量:64.80kg 体内年齢:52歳


 コーラ煮は痩せる!! ほんまかいな。単に日曜だったからかもしれません。今日はスペースもあるし、長時間(6時間のことを「長時間」と呼んでいます)労働からも解放されたし、運動するぞおおおおおおうおおおおおお。それではまた。

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