「相変わらずだね」って昔付き合ってた女にそう言われた

 いやー、この話、めちゃくちゃしたいのだが、流石にちょっとなあと思うので、全然嘘を書きます。


 これは書いたことあるかもしれないが、昔そのー、淡い恋というか。なんか何回かデートとかしたんだが、最終的に告白めいたことをした時にはぐらかされて帰っちゃった女性がいた。で、「あー、はぐらかされたということは、なんか付き合えそうだったがダメやったんだな」と思って諦め、わりにすぐ別の女性と交際したことがある。そしたら後から、「まだ迷ってたのにすぐ別の女性と交際するからなんだアイツって思った」的なことを言われて、いやー、それはそう宣言してよね〜と思ってたのね。ということで、ほんの少しだけ、片思いというか。そんな気持ちを継続してた。

 それとは全く別に、仕事で苫小牧にあるニドムっていうガーデンホテルというか、コテージ群みたいなとこに行ったら、ゼクシィかなんか来てて写真撮ってて、そん時天気も良くてね。いやあ、結婚式挙げるならここがいいなあって思ったんです。そしたら、その2週間後とかそんなくらいに、まさにその淡い恋を抱いてた女性が、よりによってそのニドムで結婚式挙げたのをFacebookで知ると言うことがあって、いや……なんか……! ってなったことがある。いくつかのレイヤでショックだったんだよね。まずやっぱ、ちょっと好きだった人が、結婚式挙げるならこういうところがいいな〜って思ったまさにそこで他の男と結婚するんかいというのもショックちゃあショックだし、あとこっちはちょっと意識してたというのに、そっちは結婚式呼ばんのかいというのもショックだった。いやいわゆる男女交際こそしてないけどだよ。デート的なことをしたじゃあないですか。でいて、男女交際に至らずにデート的なことをしたとすると、これってめちゃ友情じゃあないですか? なんていうか、遡及的に友情だったことになりません? だったら仲良しの友達じゃんか。呼んでよ〜結婚式。別に暴れたりしねえからよお〜。祝わせてくれよ〜〜。


 ってのを、特になんかその「ニドムに行って、ああ良いところだなあと思った」直後くらいのタイミングで思ったので結構印象深く未だに覚えてるわけだが、まあなんか、それに近いというか、タイミングがかなりちょうどだなあと思ってたことを知る(知らされる)ということがあり、ハハーン……と思った日であった。


 でそのー、これは俺としては、本当に、マジで、なんてことないというか、日常の面白話の一つって感じだったんだが、一方で、話さずにはいられないというか。これ黙ってるの無理だなと思ったんで、ネットでは無理な分現実で周辺にはめちゃ話したんですよ。したらまあ、短く言うと同情されてね。しなくていいよ。ただ、


 あんたは僕たちを憐れんだ……(憐れんだ……(憐れんだ……(エコー

 それが許せないんだ。わかるか?

 (宮部みゆき『魔術はささやく』より引用)


 というほど潔癖というか、そう言うわけでもないので、買える同情は買っとくかと思って、買った。


 2023年02月25日 07時42分の測定結果

 体重:105.20kg 体脂肪率:34.90% 筋肉量:64.95kg 体内年齢:52歳


 減りませんが、これは「同情」の重さです。俺の意思ではないんです。本当です。信じてください。まあ、同情は買い終わったので、あとは減るだけです。そのはず。それではまた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る