2055年の伊集院光的な人間は『オカシーディ』のコーナーで『佐賀県』を取り上げるだろうか?

 TOKIOによる楽曲、『アンビシャス・ジャパン』は新幹線のなんかに使われてたのだが、この度変更になるらしい。20年ぶりに。というニュースを見て、知人が「20年前!?」と驚いていたのだが、いやまあ20年前じゃね? って感じはあった。それで、2003年の邦楽ベストヒットプレイリストを聞いて過ごした。


 まあ絶対これは20年前だろって言うので言うと、『choo choo train』。『空に唄えば』。『さくら(独唱)』。『銀の龍の背に乗って』。『しあわせになろうよ』。

 『銀の龍の背に乗って』『しあわせになろうよ』なんて、1985年でもいいよね(?)。ほんで、俺が中学生の頃だから1997年頃には、訳もわからず『ルビーの指輪』(1981年)とか『木綿のハンカチーフ』(1975年)とか『あの素晴らしい愛をもう一度』(1971)とかを演奏させられてたわけで、だからまあ、今の中学生も多分、あんま意味わからんで『choo choo train』とか吹かされてるわけですよね。そんであと32年後には俺も70なので、そこまで生きてたら、多分老人ホーム的なところ——がまだ存在して、しかも近隣の中学生が慰問で楽器演奏に来ると言う儀礼的行事が万に一つ残っていれば、だが——で、『上海ハニー』とか聴かされるんだろうと思う。


 僕、君のことよく知らないけれど、なんかときめいてます。


 それを体験するためにも痩せて長生きすべきかもしれんな。


 えー、なんの話だったかというと、とにかく、2003年プレイリストを聴いてたんだが、したらこの年にね、はなわによる『佐賀県』と、テツandトモによる『テツandトモのなんでだろう』が食い込んできてるわけね。

 『佐賀県』については、もちろん、現在37-38歳の人間は全員「SAGAサガ、SAGAサガ、言うまでやめねえぞ」というフレーズこそ覚えてると思うが、歌詞は覚えてましたか? 俺は一個も覚えてなくて。で、聞いてみると、「ナタデココが今ブーム」って言うわけだが、まず「ナタデココ」なんてもはや、知ってんのか? で、2003年に「ナタデココが今ブーム」だったことの意味内容は伝わらないわけですよ(ナタデココブームの最盛期は1990年頃のはず)。まあ、2023年で言うと「パンケーキが今ブーム」とかか? 「パンケーキ」ってどうなんすか? 今。とにかく、そんなんなんで、多分さすがに現代の佐賀とは独立した、「はなわ史観の佐賀」になってると思う。一方で、まだ多分ギリ、『佐賀県』(楽曲)を知ってる人口の方が多いと思うので、これは「アレコード」には採用されないと思う。そもそもレコードじゃねえし。


 しかして、2055年ですよ。あと30年後に、ラジオは無くなってるかなと思うけど、まあなんか発信媒体自体は残るでしょうと。すると、かつてはCDという記憶媒体があって、これで色々な曲が発売されて、例えばみなさんが知ってる曲で言うと、『さくら(独唱)』とかは2003年に作られた曲なんですねえ。ところが、たくさんCDを使ったものだから、中にはちょっと変なCDもあるんです。このコーナーでは、そんなCDをコレクターの皆様から寄せてもらって紹介します。題して「オカシーディーのコーナー!」。第一回は、先ほど紹介した『さくら(独唱)』と同年に発売された『佐賀県』という曲です。まあ、さすがに「佐賀県」っていう県が昔あったのは知ってますよね? 廃県置府で、九州府にまとまる前にあった県の一つです。そこのあるあるを歌ったお笑いネタの歌だったんですけど……、まあ聞いてみましょうか。


 これ、今の私たちが聞いても笑いどころ分からないですよね? 例えば冒頭の「歩きなのにヘルメット」ってのは、まあ、2003年はほとんどかぶってなかったんですよ。流石に(笑)。牛丼屋なんて、今の若い人は知らないかもしれないですよねえ。うっすい牛の肉とタマネギを甘辛く煮込んだのをコメの上に載せる料理のチェーン店があってね? しかも、それが何種類かあるんですよ! 吉野家ってのが一番有名だったんだよね。ところが、そのチェーン店が普及してない地域ってのがあって、佐賀県はそうだったっていう話なんだけど……いやわかんないよね(笑)。


 みたいなことを喋ることになるわけか。で、「アレコード」のコーナーでは、「いやいや、そんな曲じゃあ『アレ』とは到底言えないでしょう」式の苦情というかお便りが来てたらしいが、まあ、俺も送っちゃうかもな。『佐賀県』は当時はめちゃくちゃ流行ってて、私と同年代であれば誰しも知ってるはずですから、これを「オカシーディー」と呼ぶのはいかがなものか……と。歴史は繰り返すってこういうことなんすかね。


 2023年02月17日 09時43分の測定結果

 体重:103.90kg 体脂肪率:34.60% 筋肉量:64.45kg 体内年齢:52歳


 昨日から1ヶ月半、期間労働が始まりまして、始まった瞬間に、そこのスタッフが一人月末に急遽退職すると言うので、送別会に参加してきました。めちゃくちゃなところに来てしまったかもしれない。俺の知る限り、この前も一人潰してるので、まあ……悪い職場なんでしょうねえ……。


 俺はまあ、なんていうのかなあ、非人間的ポジションというか。俺の理解が間違っており、すごく差別的な発言をしてたら申し訳ないが、歴史上、主要コミュニティからは強く排除される一方で、特定種の労働に従事するなどして、一定の独特な立ち位置を確立するみたいな形式の存在ってあったと思うんだが、それに近いと思うんだよね。あるいは託宣巫女とかに近いかもしれん。つまり、俺が主要コミュニティの内部に新入りで入ると、多分、爆裂ブラックだと思うンすよね。しかし、俺は決してこのコミュニティの構成員にはなり得ないんですよ。「コミュニティの作法とは別の生活をしてる人』の扱いなので、たとえばだから、仲良くなったり、ましてや結婚とかは絶対にしないと思うが、一方で職域には絶対に立ち入ってこないし、邪魔もされないどころか、多分究極労働しなくても文句言われないと思う。どう言うことなんだよって自分で書いてて思うが、まああるんだ。そういうなんか、わけわからん場所が。とにかくその送別会なのか、俺の歓迎会なのか知らんが、そんな会があったのでそこで飯を食ってきましたということで、この増加はやむなしかなと思っています。そんな感じです。それではまた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る