ハヴ・ア・ライス・トリップ-旅をすることは飯を食うこと

 7月くらいに「9月末に会議だよ」と言われてて、「9月末ならアレとかコレが終わってるはずだ」と思ったので、少しのんびりしようと思ったのであるが、結局仕事は積み残したままやってくることになってしまったのであった。で、一応仕事用具は持っては来てたんです。これまで何度か出先で働くことを試みては失敗していたので、今回もダメかなとは思ってて、現にほとんどやってなかった。それがなんか、昨日の早朝起きて、金泉の方ほぼ貸切で入った後、やる気が出たのでちょっと進んだのであった。


 それがそのー、仕事ってのは基本的に机に向かってするじゃあないですか。ビジホだと椅子と机がありますよね。しかしここは温泉旅館なので、畳に座って、ちゃぶ台というのか、低い机に向かって働くことになる。すると、なんかいつもと環境が違ってちょっと進むというメリットはあるが、一方で、腰が痛い。デブなので……。明確なデブのデメリット。腰痛。こんなたかが2時間くらいでかよ……!! って悲しくなって、片付けて屋上の露天風呂入ることにした。


 それもそんなには混んでなくて、快適快適って風呂に入り、満足したのであがって、タオル巻いて涼んだり水飲んだりしてると、たぶん大学生かなあ、若者集団が入ってきて、こう……短く言うとイキっている。というとなんかネガティブなイメージを与えるかもしれないが、俺は別にイキり大学生って嫌いではないので、比較的好ましく様子を見てた。そしたらちょっと興味深い現象があって、まあなんか歌ったり騒いだりしながら浴室に4-5人で入ってくわけ。で、全員入ったところで、俺も汗ひいたし服でも着るか〜って脱衣カゴのところにいったら、そのうち一人がスッ……と戻ってくる。ちょっとビクっとしちゃったが、まあ忘れ物でもしたのかな? と思ってたら、なんかトイレに行くわけ。全裸で。いや別に全裸でトイレに行ってはいけないという法があるわけじゃあないが、なんかそんな、風呂場入った瞬間トイレ行きたくなることってあるかあ? 


 とハッキリ思ったわけではなくて、その瞬間は、「はぁ、トイレか」と思ったくらいなんだが、なんでこんなこと強調して書くのかと言うと、もう一人出てきたんだよ。で、脱衣所のトイレってたいてい一人用じゃあないですか。その一人用トイレの前で裸で佇んでるんだよね(前の一人が入ってて、鍵がかかってるから)。ことここに至って鮮明に思ったわけですな。いやなんかそんな、風呂場入った瞬間トイレ行きたくなることってあるかあ?


 起き抜けに尿とかはしたくなりますね。それで客室のトイレが一個しかないんで、なんか埋まってて、順番待つのもな〜って思ったんで通り道のトイレでいっかと思った。まあそういうこともあろうか。でもそれだったら、脱衣所着いた「瞬間」にトイレ行きません? ちょっとトイレつって。百歩譲って、服脱いだらなんか開放的になって(?)などの理由でトイレ行きたくなることはあるかもしれない。なんとなく個室で全裸にならないとトイレする気にならないという人がいるのはなんとなく知っている。しかしてその場合、一旦浴室内に入って行くフロー(風呂とフローがかかってますね)いらなくないですか?


 なんでこんな行動を? しかも、二人揃って? ってのがちょっと疑問に思って。ほんでちょっと考えたんだが、一つは、「みんなでワイワイ会話をしているところを途切れさせたくない」のかなと。もうちょっと意地悪な言い方をすると、「自分がいないところで会話が進行しているのが怖い」のかなみたいな。まあ、良くある話でしょ。自分がいないところでは自分の悪口言われがち。トイレ行くわって姿を消すと、その悪口を誘発してしまう。だから、浴室入ってまず体洗うみたいな、会話ナシで分離するタイミングを見計らってトイレに行こう、と思ったやつが少なくとも二人いる。4人か5人の中に。


 なんかさあ。それはちょっと悲しくないか? って、勝手な推測しといてなんだけど思ってしまった。だってそのー、みんなで有馬温泉に泊まりにくるくらいの仲な訳じゃあないですか。そんな仲良しグループで恐れるなよ。俺がいないところでは悪口を言われるかも、とかさあ。言わないよ。つか最悪言われたってイイじゃん。それを乗り越えての友達だろ、仲間だろ!! ドン!!!!


 と、そんな感じで一人ルフィになってしまいました。ゴムゴムの〜〜絆! (ワンピースは最新話までちゃんと読んでますよ)


 朝は「出来立て炭酸せんべい」(うっすいせんべいというかクレープ生地みたいなものを、鉄のせんべい型に入れて一種火を通すと炭酸せんべいになるんだが、これできた瞬間だけちょっとやわらかい。それを口に入れると、口のなかでパリパリになっていく。不思議〜って感じで面白い)とか蒲鉾とか食って、神戸元町中華街で肉まんとか北京ダックとかコロッケ食って、夕方ロイホ(神戸ロイヤル)でコーヒーだけ飲もうと思ったんだが、なんかついステーキも食べちゃったあと、飛行機乗って札幌戻ってきたあとスープカレーも食ってしまった。スープカレーは完全に蛇足。でもなんか腹へって。この何日かで胃袋が広がってしまったかもしれない……。


 今神戸空港に田中達也の展示があって、本屋行くと見かけるんじゃあないですか。『くみたて』という絵本みたいなやつ。それを撮った人のちょっとした作品展みたいなのがある。で、どういう写真家なのかというと、身近な素材をなんかもっとでかいものに見立てるみたいな写真を撮るんですね。ブロッコリーを木に見立てるとか。それで、そうした写真の中に、カシューナッツを貸し出しネックピローに見立てた『貸すーナッツ』という作品があって、タイトルが気に入った。それで観て回ってたら、コメを雲に見立てたオブジェがある。この『貸すーナッツ』の写真とタイトルを知人に送り、そのあとコメを雲に見立てたオブジェの写真を送って、じゃあこの写真のタイトルは? と聞くと、「いざ、旅行にまいる」とか、「10,000米ル空の旅」とか言う。結構うまいやんけ。正解は、『Have a rice trip!』なんですな。いやでも貴方の解答も結構上手かったですよみたいなことを言うと、しみじみと返信がくる。「旅行と飯って切り離せないですよねえ(だからハヴ・ア・ライス・トリップって正しい言葉ですよねえ)」。


 確かにね〜って思った。今回神戸牛を食ってみたのもそうだが、旅に出てきたら「せっかくだから」つっていろんな飯を食う。少なくとも俺にとっては、デブにとっては、旅行ってのはそこで飯を食うことなのだ。そうか、そういう意味もあるのかもしれないね。って思うとよりなんか「良く」感じてきて、これが美術鑑賞か〜〜と思った。違うかもしれません。


 2022年10月03日 11時11分の測定結果

体重:103.40kg 体脂肪率:32.70% 筋肉量:66.05kg 体内年齢:49歳


特に変化なしでした。結構食ったvs.それなりに動いた、ってことだったらまあ良かったです。今日からはなるべく絶食しようと思いますが、今日はこれから(というか今)月イチの定例会で、その後は飲みなので、まあ今日だけ許してください。明日からやります。

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