[所与の構造をもつもの]は[所与の構造をもつもの]に似ている

 なぜなら「構造をもつ」という共通点があるから。自明か?


 えー、どこから話しますかね。まず昨日も昨日とて暑かった。どのくらい暑かったかというと、新さっぽろのレールが暑さのあまりぶっ壊れて電車が停まるくらい暑かった。ここが止まると新千歳空港に行けなくなっちゃうんだよね。バス待ちの長蛇の列ができてて、かわいそうだった。快速エアポートだと1時間かからず新千歳着くはずだが、バスだとなんやかんや1時間半くらいかかると思うんだよな。こういうところが飛行機の苦手なところです。乗る1時間前くらいには着いてないといけなくて、その1時間前くらいに主要地点を出発しないといけなくて、その主要地点でなんかが破滅したら一気にダメになるのが怖いよね~。


 という話は本題と関係なくて、とにかくアチーが、地下は地下でぬるあついし、人も多い。もうどうしたらいいの~ってなって街を彷徨っていたところ、狸小路の果てにできてた本が読めるホテルの1階が喫茶店として営業してて、ま、とりあえずここで冷コーでも飲んで、少し体勢を整えるかいって思った。


 で、伊坂幸太郎の『AX』が置いてあったので、これはなんか『BEE』の加筆前バージョンをなんかのアンソロジーで読んだなーと思って、パラパラとめくりはじめた。したら結構面白いんだよね。『マリアビートル』くらいまではわりとちゃんと読んでたので、登場人物にも見覚えがある。いたいた~と思いながら読み進める。短編集っていうのもいいね。って思ってたらこれがズルいというか、『FINE』(最終話)だけなげ~~~~~~~~の。その前の話で、「次話で終わり」ってことはほぼ確定してる感じだったので読み切ってしまおうと思ったのだが、それが罠でしたね。まあ確かに残りページの厚み的にはそこそこあったよ。でも文庫だし、解説とか? なんかそういうのがあんのかな? くらいに気持ちで読み始めたらまーー長い。チッキショウやられたぜ、って思いながら、まあ、そこまで読んでやめるわけにもいかないじゃあないですか。最後まで読んだ。


 でそのー、やっぱそれなりには満足するわけですよ。読んで良かったなーと思って、そんで思ったわけ。ちょっと「リアル脱出ゲーム」に関する気持ちにこれ似てるなって。


 「リアル脱出ゲーム」を最初にやったのは、もうかれこれ10年前とかになっちゃうのかなあ。ファクトリーに来てた名探偵コナンのやつが最初だったことは間違いない。 https://realdgame.jp/conan/sapporo.html これかなあ。ってことは10年前はちょっと盛ったね。でもまあ、8年前っすよ。


 これは衝撃だった!!! こんな遊びがあったんかーーーい、と思って、ものすごいブッ飛んで、で、当時はまだ「アジトオブスクラップ札幌」(現;リアル脱出ゲーム札幌)も無かったんで。とにかく公演情報を集めてなるべく参加する。仙台のゲームセンターとかまで「遠征」したりしてね。面白かった。いわゆるルーム型も、うわーすげーなんじゃこれ面白ッ!! ってなりながら参加して。リアル脱出ゲームTVも、『歴史迷宮からの脱出』はなんか色々トラブルがあったり、映像側に微妙にストレスがあったりで、途中で見るのやめてしまったが、バカリズムがゲームマスターやってるときとかは面白かったね~~~~。俺はあれで日産からQUOカード貰ったんだ。謎検も毎回ちゃんと受けていた。


 で、最近はというと、飽きてはない。もちろん。今オンラインでできるやつが結構あって、これはみんなでやる分には楽しい。んだが、その、「リアル脱出ゲーム」というものの「構造」を理解してしまった以上、どーしても「「初見」のアレ」を超えられない。時々「これはベリーグッドですよ~~!」というのはあるが、これはもう、仕組み上、記憶を完全に失わない限り超えることはできないんだよね。そのー、批判じゃあないんです。しょうがないこと。それでも「初見」を体験できたのは良かったし、それ以外にも価値はあると思うから、今でも遊んでいるわけで、別に「リアル脱出ゲーム」はオワコンって言いたいわけではないのよ。そこは分かってくれ。

 

 伊坂幸太郎作品についてもちょっとこの感覚があるんだよね。読んでる人なら分かるでしょ。まあだからそのー、『ラッシュライフ』とかはぶっ飛びましたよ。で、新作出るたび大喜びで読んでいた。でもまあ、やっぱなかなか「「初見」のアレ」を超えらんないのよ。これはしょうがないよ。で、だから話を『AX』に戻すと、「思ったよりなげ~~~~の」って思ってる分、こう、構造を強く意識してしまうんだよねえ。もちろん面白いんですよ。最後まで読んだし。ただその、「リアル脱出ゲーム」と似てるところがあるな。


 って思いかけたのだが、実際のとこ、これは遍く「構造があるもの」の宿命で、例えばそのー、まずだから「魔王」を倒しに行く話、というのがあってさ(『魔王』と『呼吸』の話ではなくて、ドラクエの話です)。「りゅうおう」でもいいけどよ。で、「りゅうおう」「ハーゴン(シドー)」が悪いやつってのは最初から知ってますから、「バラモス」もそうだと思ったら中ボスぅ~~~!? は一回やったら、「ムドー」で終わるとは思えなくなったりとかさ。ミルドラースを倒した後に隠しダンジョン!!!!?????????? を一回やったらもう二度と失くせなくなるし、プレイヤーも義務化してきたりとかだよ。


 はたまた、「魔王側も「王」というだけあってちゃんと治世してて事情があって、そんで勇者と組んでアレする」みたいな話も、まあハドラー……はちょっと違うけど、最初はうおおおってなったと思うが(最初ってなんですかねえ。『まおゆう』?)、今やテンプレもどテンプレじゃあないですか。お笑いとかだってそうですよね。ある種の「発明」があって、最初はそれが度肝を抜くが、だんだん(そのコンビの)「芸」になっていく。だからどれもそうなんですよね。そうでした。ということで反省したのでタイトルはその「わかり」「反省」を活かしたものにしたのであるが、そうすることによって何がなんだかわからなくなったのは失敗だった。暑いとダメですね。冬は嫌いだが、とにかくもう少し落ち着いて欲しい。マラソンランナーがかわいそうだと思わんのか。誰に言ってるのかはわかりません。「天気神」かな。とにかく、自明のことに再び気づいた日でした。昼は焼き肉を、夜はチーズチキンカレーを食いました。レイドバトルが中心である性質上、あと1時間くらい本読んで潰してしまった関係上、歩行は土曜日ほどはしていなかった。


 体重:99.45 kg、体脂肪率:31.7 %、筋肉量:64.45 kg、体内年齢:47歳


 「1日2万歩歩くと体重キープ」ってことっスね。条件が厳しすぎる。この日記も、6年同じ構造でやってるので、そろそろ飽きては来ています。ただオチがつけられない。困った。


 ところで、ポケモンGOの音楽も一日8時間、二日間聴いてるとイヤになるので、Apple musicランダム再生して歩いてたら、L'Arc〜en〜Ciel『HONEY』がかかって、これが良すぎてブッ飛んでしまった。当時はGLAY派だったんですが(両方ビジュアル系バンドをメジャーにした先駆けのバンド。ただL'Arc〜en〜Cielは「ビジュアル系」と呼ばれたがらなかった記憶があるので、これは愚民の認識です。すいません)、めちゃくちゃ名曲じゃん。と個人的には思うんだけど、これは単なる単純接触効果なのであろうか……。「新しい構造、最高ッ!!」みたいな話をしといて、懐メロに帰着する男。まさかラルクが「懐メロ」になる時代が来るとはな。皆さんも油断しない方がいいですよ。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る