「NASAはえらいが、NASAがえらいだけでね」

 久しぶりに『新手』のドモホルンリンクル・マン絞り法を開発した。後輩が。(ドモホルンリンクル・マンについては、説明するのがだるいので、まあそういう『生命体』だと思ってください。「マン」とついてますが、人権はありませんのでご安心ください)


 でまあ、ドモホルンリンクル・マンだってタダじゃあねえんだからということで、【肉塊】とかを対象に絞り練習をしてみるわけだが、これがうまくいかねえのよね。


 ただその、「うまくいかない」こと自体は折り込み済みというか、前にも書いたがそもそも機械自体が不調だし(「確率で直るのやめろ」 https://kakuyomu.jp/works/1177354054881038781/episodes/1177354054890199639 および 「椅子を直すのは俺の仕事じゃあないけれど、椅子をなんとかするのは俺の仕事だ 」など参照のこと。https://kakuyomu.jp/works/1177354054881038781/episodes/1177354054894332752

ところでこの後椅子職人になりました)。不調じゃあなかったとしても、一撃でちゃんと絞る方法を開発できるほど甘くない。これはもう、そういうモンなのだ。俺にはドモホルンリンクル・マン絞りには一日の長があるが、その俺にしたって新しい方法考えるのはトライアンドエラーが基本である。ここがNASAならよ、「エラー」は認められないかもしれない。でもそれは単にNASAがえらいだけであって、まあやってみるしかないんスよ。やってみて初めて分かることが沢山あるわけ。


 というわけでまあやりまして、こことここは直す、こことここはどうすっか考えますか、みたいなことを言ったら、なんかお通夜みたいになってしまう。むしろ大往生のお通夜の方が明るいまである。「こんなに直さなきゃいけないことが多いなんて……甘かったです」みたいになってる。いやだから、その、それはNASAがえらいだけでね。甘いとかではないんだが……。


 ただそのこういう時にね、喋んのが下手なんだよ。「NASAがえらいだけでね」みたいなことを言ってしまう。皆さんですらちょっと俺の言わんとすること分かってないでしょ。つまりその、NASAでなんか月とか行くじゃあないですか。で大体の場合、それはルーチーンではなく、新たな装置を使ってみたり、新たなミッションだったりするわけでしょ。ところが、一回もやったことないからァ……ってミスると宇宙でめちゃめちゃ困るじゃあないですか。だからたぶんNASAは事前にありとあらゆることを想定して、実践したときに困らないようにしてる。それは確かに偉いんだけど、それは宇宙に行くみたいな本当にどうしようもないときに、高い能力があって集められた人たちが超やってはじめて出来ることであって、このドモホルンリンクル・マンを絞るみたいな、失敗してもドモホルンリンクル・マンがやや苦しむくらいでそんなに誰も困らないみたいなことだったら、事前に全通り想定しておくなんてコストがかかりすぎる。この場合は、大まかな方針だけ決めて、あとは試し試しやる方が安上がりなんだよ、却って。今思えばそう言えば良かったね。

「我々の仕事をやる上では事前に全想定をするより、さっさとやった方が却って安上がりだから、そういうやり方にしてるんだよ。むしろそういうやり方にしてるということを言わなくてごめんね」とか。


 口から出たのは、「いやあ、NASAはすごいよ、うん。でもさあ、俺らはNASAではないからね。だからそんな気にしなくてもいんだよ」で、これは一歩間違うと「お前はNASAには入れない劣った人材」と宣告したことになりかねない。それ以前に、何しろ意味が分からねえよな。振り返ると分かるのだが、振り返らないと分からないんだよね。もうだめだ。パワハラ上司決定。


 仕方ないので、その後夜まで飲んで爆睡しました。ひでえ連休初日をやってしまった。


2020年09月20日 09時25分の測定結果

体重:100.40kg

体脂肪率:33.30%

筋肉量:63.50kg

体内年齢:49歳


 ただ飯はほとんど食ってないので(最後に米風亭に寄ったような記憶があり、だとしたら油そばを食ってる気がするが……)、減りました。良かったね。良くはないね。ちゃんと話ができる人間になろう。酒に逃げるのもやめましょう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る