ザ・リターン・オブ・ザ・チキチキボーン

 こないだ手羽元が安くて、俺の中で手羽元といえばコーラ煮なのだが、ちょうど目線の先に「チキチキボーンの素」という粉が売ってたので、あーまあ買ってみるかな〜と思って買って指示通り製作した。その結果、薄塩味の揚げ手羽になった。アレっつって。おかしいなっつってね。何しろ揚げ物だからハイカロリーなわけよ。これにミスは許されない。なのにミスってしまった。強く反省した。

 というわけでちゃんとやり直そうと思って、もっかい手羽元と「チキチキボーンの素」を買ってきた。


 問題。上の行動のどこが太る原因か。


 まあそのなんだ、限界になった皆さんがですよ、もう今日は知らんと言って手羽元とチキチキボーンの粉を買ってきたとする。それで俺と同じ轍を踏んだらあまりに悲しいじゃあないですか。だからそのー、世の為ね、これは。人の為ですよ。利他的な行為である。


 どうすればいいかを端的に言うと、粉をめっちゃつけて、つけた「まま」揚げる!

 これ。これを実現する方法を考えると良い。


 というのを世の中の料理をある程度やる人は知ってるのかもしらんが、俺ら知らんからな。知らんかったので、粉に漬け込んだとこまでは良かったんだが、その後で箸で摘まんで油にドーンって入れて、で最終的に粉が余ったんだよね。余るんだ~~って思ったけど、余らねえんだよな。普通にやると。余ってる時点でおかしい。そこに気づけると良かったですね。ではもうちょい詳細に手順を述べよう。


<必要なもの>

・熱源(コンロ/IHヒーター)

 ・熱を測る手段(菜箸とか?)

・チキチキボーンの素

・手羽元など

・鍋(鍋はいる。フライパンだとちょっと厳しいと思う)

・油、結構いっぱい

・おたま!! これが大事。 

・菜箸的なもの

・ボウル(以下の文章では「ラーメン丼」と書かれているもの)

・計量カップかキッチンスケール(なくてもなんとかなる、以下の文章では「米測りカップ」と書いたもの)

・あぶらかため~るみたいなやつ


 まず、粉をラーメン丼にあける。そんで、米測りカップとかで大体100 mlの水を測って入れる。で、ここに鶏肉を漬けるのだが、袋には500 gって書いてるけど別にあんま気にしなくていいですね。ラーメン丼がひったひたになるまで入れる(ボウルの場合はひったひたまで入れると粉が足りんかもしれない)。


 で5分とか10分とか、まあ好きなだけ置く。油を鍋に叩き込む。「おたまに手羽元をすくって乗っけた高さ」が浸かる程度の液面の高さがいる。170 ℃くらいにする。菜箸から泡がシャーってなる温度って言うけど、うちは温度指定で加熱できるので、まあそれを信じてる。

 

 なった。なったら、おたまで手羽元をすくう。そんでねえ、この時に、纏っている粉(液)ごとすくうのよ。さらに、すぐにリリースしないで、おたまのまんま油の中に沈めて、ちょっと待つ。そうすると、手羽元の周囲の粉液が定着した状態で加熱することが可能になる!!! なんかまとまったなって思ったら、菜箸で剥がして次の手羽元をすくって入れる。以下繰り返し。

 あとは「チキチキボーン色」になるまで待ってください。キツネ色とかわけわからん色じゃあなくて良かったな。チキチキボーンを見たこと無いひとはそもそもチキチキボーンの素を買わんだろうから、絶対全員が分かる表現である。と思ったけど盲だと分からないな。その場合は時間で説明するので、ご一報ください。多分5分くらい。


 この方法の欠点は、時間がかかることである。一回一回ちょっと粉液を定着させる時間が必要なのね。ただこれで成功率が格段にアップする。この辺はトレードオフだと思うので、なんか工夫してやってください。

 ちなみに、ここまでやった結果「チキチキボーンの味」になるかというと、うーん、うーん……。スパイシーでうまい。ただ「チキチキボーン完全再現」には「チキチキボーンの肉」がいる気がする。あれ何? ひよこなの? あの細さ。


2020年07月12日 09時26分の測定結果

体重:101.40kg

体脂肪率:33.00%

筋肉量:64.45kg

体内年齢:48歳


 無罪。

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