メールを送ってメールを送ってメールを送って/マナー講師の本質は憑き物落としと見つけたり

 気が付いたら九時だ。なんなんだ。メールの授受しかしてない気がするぞ。顔合わせて話すのもめんどうだが、メールでのやりとりはよりめんどいな。タイムラグがあるのがだるい。せめてチャットにしてほしい。スカイプとかは家を映したくないのであれで、通話onlyだとまあ確かに失われるものがあるので、文字ベースの会話は悪くないんだけどね。メール……それかもう我々は「一つ」になって、個人の意思や自我などすべて失い溶け合っていくのでもいい。なあ……そうだろ、松ッ! (逆だよ)


 就活している若者の話をきいたが、最終面接もなんかスカイプとかでやるらしい。まあ交通費もかからんし、安全だしで、ずっとそれでやってもいいんじゃあないですかと思うが、これはさすがにコワーキングスペースとかではできず、家でやることになるだろうと。その場合俺は確実に落ちるが(背景が終わっているし、面接までに片付けることもできないだろうから)、それは正しい判断なのでまあじゃあオールオッケーじゃん。良かったね。


 あのー、話を聞いたときに思ったんですね。たとえば、そりゃあWeb面接とは言え、パジャマでは通話しないでしょう。聞けば、「一応スーツ着ますよ」とのことで、その状況もなんかウケんなという感じだが、とにかくまあスーツは着るし、バックグラウンドもキレイにしますよということだった。だとしたら、その一環で、その受ける会社のポスターでも貼っておいたら? って言ったんだけど、これどう思います?


 つまり、まあたとえばそうだなあ、カドカワを受けたとして、カドカワのライバル企業ってどこだか知りませんけど、背景にONE PIECEのポスターとか貼ってあったら、「いやいやいや、じゃあ集英社受けろよ」ってなる。かもしれないので剥がす。ところが剥がしたところが日焼けを免れていて、明らか「なんか貼ってたろ、そこに」って空白ができてしまった。じゃあしょうがねえな、涼宮ハルヒの憂鬱のポスターでも探して貼ろうかい、とこういう思考は自然な気がする。なんならちょっとウェザリングしたりしてね。


 一方で、「それはしゃらくさすぎるだろ」という内なる声もある。それもまあ、そうよなあ。何もそんななんかわざとらしく自社ポスター貼ること無いだろ。「こいつ、他の会社でも同じことしてんのか?」って思う。思うよねえ。話のタネにはなる気がするが、それが良いタネなのか、それともすべてを破壊する厄災のタネなのかはわからない。

 

 つまりだから、そういうところに「マナー講師」の入る隙があって、隙? なんていうのかわからないが。マナー講師というのはそういうのに「正解」を与える仕事なんだろうと思うわけですね。とすればこれは現代の憑き物落としなのかもしれない。漠然とした不安に形と名前を与え、正しい所作を与えることで迷いと不安を消失させる。この世には正解のないマナーなど何もない。どうですか。何が?


 あとは月曜日にジム退会を機にダイエットLINEグループに、「ちゃんとダイエット情報を送りあおう」というメッセージを送って、そのあと夜に一人ガスバーナーパーティをしてそれを送るみたいなボケをしたところ、メンバーから続々と減っていく体重が報告され、俺は今追い詰められているというくらいしか報告することはありません。電池を探したらボタン電池が出てきて、ボタン?? 電池????? って思ったんですが、これはどっかで書いたかなあ、Tileという落とし物探し用チップの替えの電池で、で良く見たらTile電池ちょうど切れてやんの。なんなら39日前くらいから切れてて(最後に検出したのが39日前とかになっていた)、うっわあぶねって思ったので電池を入れ替えて満足し、まだ体重計用の電池には到達していません。


 いやその、何度も言うが別に広い家ってわけではないのよ。ただ、ふるさと納税とかで、なんか肉とかいくらもらうのとかもちょっと(俺の中で)ブームが去って、生活用品もらうようにしてるのね(「もらう」という言い方が税法上不適切だった場合、各自修正してください)(確定申告、まだしてません)。そうするとごっそりなんかトイレットペーパーとか洗剤とか来るので、そういうものをまとめておくゾーンがある。で、このゾーンを切り崩すためには、寝室の万年床とかを一回避けて、ちょと掃除した状態にして、キレイに置くのが望ましい。ってかそうしないと、またなんか視界に段ボールとかが入るようになって家が余計に落ち着かなくなるし。という状態を作るためには、寝室のものを一度保持できるように、リビングを整理せなばなるまい。という状態を作るためには………………ウワーーーアーアーアーアー!! 酒だッ!! 酒持ってこいッ!!

 

 はーあ。毎日洗濯してメールの送受信してるだけ偉いだろ。こういう人間が。ではまた。明日こそ家を快適にしようと思うよ。

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