　なんか「こういうご時世だから嘘はやめようね」って、個人で思って行動する分には美学として良いと思うし、まったく批判するつもりはないのだが、人に言うのは余計なお世話では？　と思うので、嘘をつこうと思います。とここで宣言させられんのはこれらのメッセージに触れた結果の防衛で、この防衛が発動させられんの、短くいうとムカつきますね。これは世間や発信者が悪いわけではなく(善意ではあるのだろうと思う)、単に俺の成熟が足りない。

　　バナナが絶滅の危機に瀕しているという。

　細かいことは、https://www.newsweekjapan.jp/amp/stories/world/2019/08/post-12875.php?page=1

などを見ていただければよろしいかと思うが、非常に簡潔に言うと、現在のバナナはほぼほぼ単一遺伝子で、この遺伝子構造に対してクリティカルな病気が蔓延していることが原因であるらしい。

　そ

　り

　ゃ

　あ

　そ

　う

　な

　る

　に

　決

　ま

　っ

　て

　る

　だ

　ろ

　！

　と三番煎じのやり方をしてしまうくらい、それしか言えない上に、この危機は二度目であるという。１９６０年頃にほぼ一度全滅をし、新たな品種で勝負をかけて、その60年後にまた全滅しかけているという話である。

　だ

　か

　ら

　そ

　う

　な

　る

　に

　決まってんだろ。

　しかしまあ、なんというか、

　つまらないことで全滅するなあ。

　ていうか言ったよね？　俺。

　いつか、単一でやって

　ると、全滅するって。

　かこのどっかの話で。

　死んじゃうよって、言ったよね。

　神が死ぬとか死なないとか

　は無関係に。

　バナナも気の毒である。

　ナイスな果物であるのに、

　ナシ崩しで絶滅

　しかけている。

　かわいそうだ。

　食べられるのも、あと

　べリーわずかかもしれず、

　なんとか手に

　いれたいとは思っている。

　「リンゴ」だとなんか「知恵の実」「Apple(社)」のイメージがあるからか、ハイセンス、オシャレ、やや不気味、みたいな感じがあるのに、「バナナ」にすると突然「運動会」「遠足」「ゴリラ」「子どもが喜ぶ下ネタ」みたいな感じになるの、非常に偉大な植物であるから、なんとか全滅は免れて欲しいのであるが、しかし、そうも言っていられないくらい危機は拡大している、ようである。

　でまあこれから分かることは、いっくらそれが便利で優秀な遺伝子だから、と言って、単一の形で増殖させようとすると、早晩全滅の危機が訪れるということで、これは過去にも述べたのであった。

　そもそも「肥満」遺伝子なんてどう考えても優秀な素因で、同じだけ飯食って過剰にエネルギーを消費する個体の方が優れた個体になるなんて、宇宙広しと言えども地球人、のいわゆる経済発展が過剰に進んだ地域の人々だけに存在する『異常』な特徴であって、広い視点で見れば同じだけ飯食ってそれを蓄える力が強い方が、優れているに決まっている。せやろがい。

　とは言え、まあそういう名前のものがある。あることは事実。厚労省まであると言ってる。

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-056.html

　そしてここにも書いている。

「β3ARの変異をもつ人は中性脂肪の分解が抑制され、基礎代謝量が低くなります。倹約遺伝子とも呼ばれ、エネルギーを節約できる体質の者だけが生存できるような飢餓時代を経て変異したものと考えられています」

　な？

　ほんでまあ、何回か書いてるけど、これもう遺伝だったらどうもならないじゃあないですか。流石に勝てない。遺伝と地頭には勝てない。(これは「泣く子と地頭には勝てない」ということわざをもじりつつ、「地頭（じあたま）」という、後天的学習によってあまり変動しない比較的生得的な知能を意味するスラングがあるが、遺伝も地頭（じあたま）も生得的なものを意味するので、なんか似たようなことを言ってるという高等なテクニックであるが、高等すぎて説明しないと伝わらないと思ったので、した)

　そうか？　本当に？

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5962046/

　これとか読んでみて欲しいんだけど、まあアメフラシちゃんがいますよと。で、アメフラシちゃんにはなんか「siphone」(サイフォン、水管？)という部位があるのだが、電気をビリビリーっと流すと、イヤンってなってこの水管を縮めるという。この実験に携わることで死後アメフラシに電気ショックを流される地獄に落ちることうけあいだが、まあ科学のためにそれをやる。と、どうなるかというと、最初のうち、水管を縮めては即戻し、縮めてはすぐ戻しを繰り返してるアメフラシちゃんは、いずれ行動を変容する。刺激の繰り返しによる行動変容を学習と言う。石だって叫ぶというんだから(ルカによる福音書19:40)、まあアメフラシちゃんが学んだっていい。何を学ぶか？　というと、電気ショック流された後に、水管を縮めたが最後、一分近く戻さなくなる。上に、24時間後にまた電気ショック食らっても、やっぱし1分近く水管を戻さなくなるのである。

　つまり、

・アメフラシも学ぶ

　上に、

・その記憶は長期間持続する

　のである。

　ハウエヴァ、どうやって？　って思いませんか。やつら脊椎とかないでしょ。神経もロクに組織化してないのに、どうやって長期記憶を実現してるのか？

　ここで出てくんのがRNAというやつである。こっから先は、今からつくつもりの嘘とは無関係に、単に俺の知識がなくて嘘になる可能性がある文だが、すげーシンプルに言うと、DNAというのは鋳型である。鋳型は型なので、そこにあるだけじゃあダメで、なんかこの型になにかしらを流し込んで、成形したものが実際には使われる。この成形したものをRNAと呼ぶ。

　たこ焼きで言えば、たこ焼きプレートがDNA、たこ焼きがRNAである。たこ焼きプレート単独ではたこ焼きが食えぬが、たこ焼きプレートだけあっても腹は膨れない。もちろん、たこ焼きが無限に存在したらたこ焼き屋は商売上がったりなので、たこ焼きは速やかになんらかの手段で分解される。そういう関係性にある。という喩えはあんま良くなくて、なぜならたこ焼きの味はたこ焼きプレートにはそんなには規定されないからであるが、まあDNAがどっちかってとハード、RNAがどっちかってとソフトだと分かっていればそれでよかろう。

　で、この「記憶した」アメフラシちゃんのRNAを抜き出して、別のアメフラシちゃんにぶちこむ。するとどうなるか。この新たなアメフラシちゃんは、電気ショックビリビリーってやられると、しばらくの間水管を伸ばさなくなるのである。しかも移植24時間後にもだ。これは何を意味するかというと、記憶が移植された、ってのもそうだが、変性したたこ焼きを叩き込むと、たこ焼きプレート側の形が変わる、ということも示唆するわけである。

　つまり、「記憶」的な働きをするRNAが体内に残ってて、そんで水管伸ばさないモードになってる、にしちゃあ24時間は長い。だからそうではなくって、トレーニング後のRNAを鋳型に再度打ち込むと、DNA、遺伝子の側が変化し、そんで新たな形のRNAを作れるようになるんじゃあないのかという話である。

　と考えると、そりゃあ当然次はこうなる。

【嘘なのはここからです】【言う必要あった？】

世界的な食糧危機の訪れの前に、俺の倹約遺伝子から作られたRNAを抜き取って、これをガリガリの人間にinjectionする。するとその人間のDNAは変性して、ちょっとのクロレラとかでもふくよかになっていく。こいつから更にRNAを抜き取り、またガリガリの飢えたる人間にinjectionする……。

　この世界における救世主、あるいは「原初の人類」(アダム、またはイヴ)は––––たぶん太っている。それはきっと、人類を救うために。すごい話だと思いませんか？　今から信仰しとくといいと思いますよ。俺のためではなく、あなた自身のために。

【追記】

　この程度の嘘はしばしばつくので、なんか宣言するまでもなかったが、裏話を書いておくと、実は遥かなむかし、ソフトバンクを退会するにあたって、ソフトバンクポイントを使い切ろうと思ったんですね。で、たぶん近況ノートには書いたんですが、醤油セットみたいなのを頼んだら、俺が頼んだのより良い醤油セットが届いたんですよ。で、これは不当に利益を得てしまうなという殊勝な気持ちで連絡したら、なんかクレーマーみたいに扱われるという。「こちらでは、確かに醤油セットAを送ったと記録されていますが？」みたいな。いや、送られてないし。なんならこっちは損をするのに申し出ているのだが？

　と思ってムカついたのと、あとソフトバンクポイントで脂肪遺伝子検査ができるよみたいなのがあって、「ソフトバンクポイントを消費して」申し込んだのに、ソフトバンク退会した人には結果送れませ〜んwwwwみたいになって、まあよく読んでなかった俺も悪いが、なんだそりゃって思ったのとで、今後ソフトバンクとは縁を切ろうと決意したのだが、それはそれとしてそんときに「脂肪遺伝子の検査結果が来たらこの話しよ」って思って書いてて眠ってた記事をリライトしたということで、嘘ベースではじまってないのが最後の嘘のエッジが鈍い原因です。許してください。