前のエピソード――椅子を直すのは俺の仕事じゃあないけれど、椅子をなんとかするのは俺の仕事だ

　SKINNERSというのは靴というか靴下というか、まあ靴下がかなり近いな。なんか底にグリップ的なイボイボがついた靴下である。靴下なんだけど、野外など靴を履くべき場所でSKINNERSだけを履いて歩いていても、事情を話せば狂人とはみなされないという機能を持つ。事情を話す前は「あの人は靴というものを知らないのかな？」と思われてもやむを得ない外見をしている。靴下で外歩いてんのとほぼ同じ。

　わかりました。なるほどね。つまりそうやって、「ほぼ靴下」にしたかわりに、1000円くらいで買えて外を出歩けると。そういう仕組みですね？　とドヤったところ恐縮だが、残念ながらこれ7400円、税込8140円もする。いやまあ靴としては平均的な値段だとは思うが、こちとら2000円の靴履いて一月持たずに壊す、「安物買いの銭失い」の典型みたいなことをやるくらい靴に執着がない人間なので、そういう人間からしたら高い。

　そったらなんだかわからんものをなぜ急に取り上げたのか？　というと、これは「ジムに靴持ってくのクッソめんどくさい問題」のソリューションとしてどうかと思ったのである。

　JOYFITはそんなに劣悪なジムではないし、基本料金もそんなめちゃくちゃ高くはないが、その「めちゃくちゃ高くはない」部分はやっぱしベースで、ある程度課金しないと快適に過ごせないというのはこれ事実である。いちばんキツいのは「水有料」ですね。月額1000円だったかな。まあなんかどうせならってんでプロテインとか買って飲んでるし、持ち込み自体は可能なので家で作って持ってけば安くなるだろうから回避策はあるけど、まあコナミは水道の水はタダでしたからね。

　そんで、タオル貸し出しサービスも有料。月1500円だったかなー。これは払ってて、まあ妥当な値段だと思う。いや確かにタオルなんて1500円も払えば毎月さらのものを買えて、洗うのにだってそんなお金かからないでしょ、という理屈もわからんではないが、濡れたタオル持ち帰んのは激烈にめんどくさい。濡れてない自分の衣服を持ち帰って洗うだけでもめんどいのに。なんならあと2000円払うから、ジャージも貸し出して欲しいくらいだ。

　とまあ、そんな感じのオプションの中でずーっと悩んでたのがシューズロッカー。つうのは、ジャージとか着替えは、やろうと思えばずっと鞄に入れといてもそんなには邪魔じゃあないし、重さもたかが知れている。一方、スニーカーは邪魔だし重いし他のもの入らなくなるしで最悪で、「あー時間あるからジムに行こうかな〜」って思ったけど靴を持ってなかったばかりに帰宅してしまい、帰って「もう外出るの面倒くせ〜」ってなったこと、十じゃあ利かない。百は行ってないと思うが。

　と考えると、エヴリデイ、ジャージだのの依頼は鞄に入れとく。そんで靴はシューズロッカーに入れとく。そしたら気が向いたらいつでもジムに行ける。まあなんか良さそうな気がする。

　ただそのー、別になんかビジネス・ファッションコード的にちっちゃい鞄しか持てませんみたいな制約があるわけではないので、普通にリュックサックは背負って歩いてる。ってことは、もうちょいちいちゃくて軽い靴だったら、常時入れといても良いなぁという気持ちがあったわけ。あのほら、小学校の時の上履きみたいな。バレエシューズみたいなさあ。薄くて軽い靴。あんなんでどうかなーと思って色々検索してたら、「めちゃめちゃ薄くて軽い靴やで」ってことで見つけたのがSKINNERS、とこういうことである。まあそりゃあ薄くて軽いさ。靴下だもん。ほぼ。

　ほんで、SKINNERSのページを見ると、東急ハンズにあるでって言うからハンズに行ったら置いてなくて、しょうがないから札幌ファクトリーまで行って、そしたらなんかスポーツ用品ではなくアウトドアコーナーに置いてあり、で、見てみたらマジの靴下なのね。ペラッペラ。ただ、結構探したし、まあ、「靴」だって言うんならまあいっかってなわけで買ってみたということ。

　で、こっからレビューというか感想だが、まず、何度も言うがこれは靴下である。なので、(まだ言われてないけど)「靴下でのジム利用はお控えください」とか言われたときに、「いやちょっと待ってください、これは靴なんです、インターネットにもそう書いてる」と言える、言うことが正しいと信じられるだけで、機能というか履いてる感覚としては靴下。

　ただまあ軽いし嵩張らない。なぜなら靴下だから。というわけでこの週末はSKINNERSを抱えてジムに行って参った。それは明らかラクなので、まあまあまあ。ただ、シューズロッカーも1000-1500円くらいだったと思うので、ってことは6ー8ヶ月分は借りれる。もつかなあこの靴(下)、6ヶ月……という懸念はある。

　あとグリップ力、摩擦力はどうやら確かで、バックエクステンションっていう足を踏ん張って背筋でバーを押すみたいなマシンがあるんだが、これの踏ん張りでカーペットが剥がれるくらい、その場に留める力は強い。

(ただ、剥がれちゃうので踏ん張りにくくはあるし、そもそもフットレスト的なところがちゃんと有るのだが、そこに足置いたら負荷が足裏にダイレクトにかかってしまい、ちょっとなんかヤだなって思って床に足を置いたという経緯もある)

　だからまあ筋トレに関しては特段問題ない。ランニングはややある。

　というのは、いやだから「靴」というのはなんであるのかというと足を保護するためにあるんやなぁということがしみじみ分かるの。

　普段外で走ってると、なんかこう、ふくらはぎが急に痛くなってすぐだるいやめまーすみたいになる傾向がある。たぶん太腿をうまく使えてないんだと思うが、ジムだとそれは起こりにくくて、というのはランニングマシンって平坦だし、しかも多分ある程度衝撃吸収するような感じになってんだと思うのね。だからその痛みを感じたことはなかったが、このSKINNERSだと久しぶりに痛みが発生する。体重を抑えきれなくてダメージが出るんでしょうか。これランニングマシンでこうってことは、外で砂利道とか走ったらめちゃくちゃ足ツボ押されて健康になってしまうのでは……。

　というわけで、まあ当たり前っちゃあ当たり前だが、靴、特に運動用のスニーカーと全く同等の機能であるとはこれ言えないなあ俺の場合は君はどうだ、って感じだが、ならばこれがいいのかと問われると、まあまあだと答えざるを得ないのが大いに不本意だ！！　いや嘘、別に不本意ではないです。

　まあホント、「まあまあ、最低限」って感じである。慣れればいいのかもしれない。一年間持つならシューズロッカーよりは安いなーって感じ。なので、少なくとも半年使ってみてまたなんか報告できればと思っております。

2020年02月24日 04時17分の測定結果

体重:99.25kg

体脂肪率:31.80%

筋肉量:64.15kg

体内年齢:46歳

　というわけで、金曜・土曜はジム行ったんだけど、いやぁ減らない。確かに食べてはいるんです。三食炭水化物とか。だからもう意識改革しないとだめっすね。ちょっと運動したらちゃんと減る時代は終わった。もうたぶん身体の維持に必要なエネルギーってだいぶ少なくなってきてんだろうな。だから食う量も減らしていかなきゃダメ。できるかなー。