ダイエットに王道なし

<10/4>

 こないだ書きそびれていたが北寄貝ってヤバくて、網の上で炙ると、あの部分はなんて呼ぶのが正しいのかわからないけど、舌っぽい部分がにょろりーんと出てきて、苦し気に身悶えする。

 ちょっとかわいそう、俺はなんて残酷なことをしているんだ、貝にだって人権はあるんだぞ(命はあるだろうが人権があるかどうかは微妙なラインだ)、そういう気持ちと、うわーなんか出てきた、最高にうまそう、こういう気持ちがともにあって、人間というのは優しくて残酷な生き物だということが良くわかる。


 で焼きあがって殻をあけると、殻には液体が溜まっていて、これ啜るとうまみの塊、お前さあ、お前なあ、お前、その、殻にうまいの溜めて、そのまんま飲めるようにしたらそりゃあ食われちゃうよ、これは仕方ないって感じになり、もちろん本体もうまい。一体400円近くしたのでコスパが激烈にいいとは言えないが、たまに食いたい味ではあった。


 でなんか、貝食いてーなと思って、しかし俺の住んでいるあたりは学生街、貝なんて食うくらいだったら油をそのまま飲むみたいな人間ばかりが住んでいるあたりなので(そうかな)、あまりめぼしい貝はない。あと砂抜きとかがダルい。


 なので、朝はちょっと早めにコンビニまで歩いてって、しじみの味噌汁カップみたいなやつを飲んだ。まあまずくはないっていうか、うまいんだけど、やっぱちょっとインスタントだと、んーなんかーーなんかなーーって感じになってしまうことが分かった。次の3連休は出張に行こうと思ってたのが諸事情あってキャンセルになり、すっぽり空いてしまったので、ちょっと貝を買いに行く(大爆笑のギャグになってしまった、すみません、笑わせるつもりはなかったんですが)旅に出てもいいかもしれない。


 昼はみよしのの誘惑もさほどなく、数日振りに食べたサラダチキンはわりとうまかった。


 夜、でかい長芋が売ってたので、できる限り細切りにして醤油かけて食ったらうまかった。まだある。そういや海苔を買ってくれば、うな次郎(結局まだ食べれてない)自作チャレンジはできるんじゃあないか、まだうなタレと山椒は残ってるし……と考えたあたりで、ちょっと待ってこれ芋じゃんよく考えたら、ということに気づいて、ググった。


http://ufufu-style.com/2186.html


 炭水化物の比較 (重量100gあたりに炭水化物が何g含まれているか)

 長芋 : 13.9g 

 さつまいも : 39.0g  

 じゃがいも : 16.8g

 ごはん(精白米) : 37.1g

 食パン : 46.7g

 スパゲティ  : 72.2g

 そうめん : 72.7g

 コーンフレーク : 83.6g


 まあジャガイモをアウトの下限にすると、これはストライクということでよろしいか。ツーストライクだ。


 これは俺ヘルシーだと思って食べたんで、なんていうの、グヘヘヘ、炭水化物を食うてやろう、という感じで食べたわけではない。別に食べる際の気持ちによって摂取カロリーとかが変わるわけではないから何も言い訳にはなってないが、とにかくその、なんていうのかな、過失である。故意ではない。信じてほしい。

 って言うとすごい嘘くさくなってきて、言葉というのは不自由なものだなと思うが、本当に、買った瞬間は、「野菜だな」って思って買った。炭水化物あるかもな、みたいなことは全然思ってなかった。だから太るんだけど、とにかくそういうことで、これはストライクということになった。俺がルールだ。


 2017年10月03日 19時03分の測定結果

 体重:87.00kg

 体脂肪率:25.80%

 筋肉量:61.20kg

  体内年齢:38歳


 キープ。体内年齢はアップ。走ろうかなってちょっと思ったけど雨だった。今週はわりとずっと雨らしい。



 以下の話、まとまらないのでなんかすごく断片的だけど、そのまま並べておく。いつかきれいに整理して語りたい気持ちはある。


 ランセットに炭水化物は死ぬ、脂質は死なないみたいな話が載ったってツイッターで書いてて、まあ似たような話は前からある。問題はこれは生き死にの話であって、痩せの話では(さほど)ないということと、じゃあ仮に痩せの話だったとして、それが実行できるかどうかは別だということを主張しておきたい。


 つうのは、俺が日々悩んでいるように、飯屋がない。あらゆる飯屋、それこそみよしのとかにロカボ定食みたいなのが安価で素早く提供される状態になっているならまあやってやれないこともないが(すき屋かどっかはなんかチャレンジしてた気がする)、そういうのはない。

 真野ちゃんに前聞いたときは、「フライドチキンとゆでたまご食え」って言われたけど、じゃあってんでまあフライドチキンは探せばケンタッキーとか、Lチキとか、まあだからサラダチキンとかある。ゆでたまごは? いやコンビニに煮卵とか売ってるのは知ってるけど、買う? どこで食う? 飽きない?


 という気持ちは常にある。逆に、別にリンゴダイエットだろうが、バナナダイエットだろうが、納豆ダイエットだろうが、まあある程度摂取カロリー減らして、ちょっと走るなりトレーニングなりすれば、個人差はあれど、少しずつは減っていくだろう。俺は身体的にも精神的にも痩せにくいと思っているし、それなり1年半やってようやく10 kg落ちるか落ちないかなので、まあ痩せにくい方と言っていいと思う(1か月で10 kg落ちましたみたいな人に比べれば)。


 続くかどうかなんだろうなと思う。違うかな。圧倒的に正しい、正義のダイエット、どこかにあるんだろうか。あるといいなとは思う。


 体重減らした方がいいと思う、減らしたい、減らそうと思って行動する、やりかたもある程度はわかってる。でもできない。それが普通とは言わないが、そういう人もたくさんいると思うし、俺が声を大にして言いたいのは、たくさんいたから何がエライって言うんだということ。

 一人でもそういうやつがいるなら、それはみんな話を聞いてあげてほしいと思っている。俺はだから、その「一人」として声を上げているだけかもしれない。そういう意味では一般論にはならないかもしれない。


 新たな方法論というのは、まあ一定の価値はあって、「ちょっとやってみよっかな」って思えるし、その「ちょっと」の期間には確実に効果はある。あるある探検隊効果で納豆がバカ売れ、日本人はバカ、みたいな話があるが、それはバカにする方がバカで、「やってみよっかな」こそが大事なんだと俺は思う。


 新ダイエット案というのは、「日々楽に食ってるよりは、ちょっと大変だけどカロリーの減った飯」「なんかとにかくなんかしらの運動」、これを手を変え品を変えいろんな姿を見せるだけ、というような気がしている。ある人にはある行動がドンピシャに合う、というのはきっとあると思うけど、万人に通じる王道はない。ないけど、そりゃあやらないよりはやったほうがいい。


 むしろ精神面というか、マインドセット、そういうところを整理してほしいような気持ちもある。療法の世界に入っていくような気もするが、「モテたい」「自己を美しくしたい」とかだと限界があるっていうか、それでオッケーな層はもあると思うけど(別に批判しているわけではない)、ケッ、って思う層もあって、まあその層だいたい太っているわけだから世間的な評価は高くない層になっちゃうと思うが、ともかく、そういう層にも訴求する、なんかこうすると面白いよ的なこと。楽しいよ的な要素が発明、発見されればいいと思う。


 で、面白いよ楽しいよの一つの在り方が「新ダイエットに飛びつく」であって、つまりこれは新ダイエットというのは続かなくて当然というか、そういうモンだよねっていう気がしている。ローカーボもちょっとはできる。期間を決めればできる。一生は無理。そういう意味でダイエットに王道はなく、日々泡沫のようなダイエットが生まれては消えていく、そういう状態が理想的なのかなという気持ちは少しだけある。

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