騙されて痩せて行ってこい
<7/14> (続き)
ハルヒを見てたら連絡が来て、「これから飲めますか?」
「今ハルヒ見てるんで終わってからで良ければ……」と返すと、じゃあどこそこで待ちますという。
しょうがねーなー、と行くと、べっろんべろんの人間がいる。
めちゃくちゃ出来上がってるじゃあないか、と言うと、なんかアナウンサーだか元アナウンサーだかと飲んだという話で、この人がまーとにかく美人、すごい、という話をする。連れて来てくれりゃあ良かったのに、とちょっと思ったが、すごいねえ、良かったねえ、と相槌を打って、結局お通しと酒しか飲まなかったのでまーいっかーとか思いながら帰宅して寝て。2時か3時くらいかな。
<7/15>
早朝6時。
電話の音で目覚める。昨日飲んでて、いや飲んでてっていっても量は飲んでないけど若干の夏バテの中深夜まで起きてたから眠いなあ、と思いながら電話に出る。
「……はようございます」
「あ! 雅さん! すいませぇん、朝早くに。今日って空いてたりします?」
「ん……予定はないですけど……」
「いやー、昼からちょっとお願いできないですかね」
「ん……大丈夫ですよ……」
「マジすか! いやー助かります! じゃあ8:40に事務所で」
「事務所」
半分寝ぼけながら電話をしてたがスパっと目が覚めた。
これ肉体労働のヤツじゃん。
いや全然行くつもりなかったんですよ。連絡もなかったし。
スーパー不意打ちじゃねーか! ずるい!!
と思ったが、まあ行くって言っちゃったし、なんか良く分からないまま、タオルを首に巻いて事務所に行く。と、「音更にちょっと行って来てくれ」とこう来る。
おーとーふーけー??
まあ土地勘のない皆様のために言うと、帯広の手前。と言ってもまだ分からないでしょうから札幌からの直線距離だと約200 km。マジかー、と思ったけどまあ引き受けたものはしょうがないので、「申し訳ないけど今度から前日までには連絡が頂きたいですね」という話をして、出発。
9:30くらいに出て、13:00までに到着するというミッションだったけど、これが三連休初日の午前中なのでめーーーーーっちゃくちゃ混んでる上に、パトカーも大出動で、結構な道路状況。結局12:50に着いちゃって、ンンンとなりながら、全員昼飯も食わずに作業開始。
作業自体は事務所レイアウト変更なので、まあそこまで大変ではない。階段作業が多くて(「ヘルスケア」アプリによるとトータル27階分荷物を持って昇ってるらしい)、そこだけちょっときついけど、ま、巨大なロッカーを運べとかもない。
ただめっちゃあつい。
オフィシャルの天気予報によると気温は最大34 ℃。駐車場に備え付けられた電光掲示板によると37.8℃。ちょっと熱ある人じゃんか。魘されるくらいの温度である。じりっじりと体力が奪われていく。ましてもとから夏バテをしている。
もーこれはしょうがないな、なりふり構ってらんねーすわ、ということで、定期的に水分補給休憩を挟ませてもらいつつやって、いつものパタンで16:00くらいに一旦目途が立ったあとだーらだーらと19:00くらいまでの作業。いやまあ、給料面ではそっちのがいいのかもしらんけどね。俺は早く帰りたいんだよ。とも言えず、まあだぁらだらに付き合って終了。「飯どうする?」と同行しているひとたちに聞いたら「……コンビニでいいっす……」という感じでみんな疲労が隠せないのでコンビニ飯。ちなみに俺はその時点で、水と茶しか飲んでないのに謎の胃痛に見舞われていたので(急に冷たいものをごくごく飲むからかなあ)、スムージーとかヨーグルトドリンクを買って。
で札幌戻ってきて、23:00くらい。疲れた。胃が痛い。もーやんねーぞと思った。
こないだの作業の後はむしろ体重増えてるし。紋別の後はちょっと減ったとは言えすぐ戻っているし。運転ってのは所詮痩せねーんだよな。ちゃんと走ったり泳いだりをした方がいいに決まってる。もーいかない。12時間拘束されて、給料は作業分しか出ないからもう最低賃金下回るどころじゃあないし。いくら金のためではないとはいえ、ちょっと便利に使われすぎだろ。まったくもー!
怒りつつ、風呂に入って体重を測る。
2017年07月15日 23時35分の測定結果
体重:87.40kg
体脂肪率:25.40%
筋肉量:61.80kg
体内年齢:37歳
許した。OK。いつでも呼んでくださいよぉ~~万難を排して駆けつけやす~~!!
そんで、まあそうは言っても水を飲んだら戻りましたといういつものオチだろうなと思って、寝る前にウーロン茶をピッチャーひとつ空けるくらい飲んで、朝。
2017年07月16日 06時09分の測定結果
体重:87.45kg
体脂肪率:25.40%
筋肉量:61.85kg
体内年齢:37歳
あれ……まだワンチャンある……????
いや期待はしないぞ。期待をしなければ裏切られることはないんだ。
【裏】の街で暮らしたければ覚えておくんだな……人を信じるな。自分を信じるな。信じなければ――裏切られない。
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