第62話 …なんなのよ…あの女男

「あ~、涼羽ちゃんおはよ~」

「涼羽ちゃんおはよ~。今日も可愛いね~」

「あ、涼羽ちゃんだ~。おはよ~」


教師陣からの提案という名の猛プッシュで、その顔を露わにした髪型にしてからの明けの日。


家族である父、翔羽に妹、羽月。

その二人が、自分を想っていろいろとしてくれたこと…

それが嬉しくて…

その嬉しさが、今も顔に浮かんでいるようで…


しかし、それもこの朝のクラスメイトの女子達の挨拶で…

少しおどおどしたような、それでいて『え?なんで?』というような…

なんとも言えない感じの表情と雰囲気になってしまう。


「お、おはよう…」


それでも、挨拶はきちんと返す涼羽であるのだが。


「…あ、あの…その呼び方は…」

「え~?だって涼羽ちゃん可愛いから、この呼び方の方がいいって思って~」

「うんうん。だって、涼羽ちゃんって感じだし」

「美鈴がこう呼んでるの聞いてたら、あたし達もこう呼びたくなっちゃって~」


たった一日で、涼羽に対する呼び方まで変わっている女子達。

少しも悪びれることもなく、むしろこれで当然、といった感じの様子。


美鈴にそう呼ばれていることが、ここで影響を及ぼしてしまっている。


「お、俺…男だから…ちゃん付けなんて…しないで…」


美鈴にそう呼ばれるようになった当初にもした抵抗。

しかし、あの時のそれよりも儚く、おどおどした様子。


やはり、人見知りであるがゆえに、どうしても慣れていない人間とのやりとりはこうなってしまうようだ。


そして、そんな涼羽を見て、女子達は…


「も~。こ~んなに可愛いのに、何言ってるの~」

「うふふ。朝からこんなに可愛い涼羽ちゃん見れて、幸せ~」

「やっぱり涼羽ちゃんは、涼羽ちゃんって感じ~」


きゃいきゃいと、恥じらいに頬を染める涼羽を見てまた頬が緩んでしまう女子達。


もはや高宮 涼羽というクラスメイトを男子としてではなく…

女子として認識してしまっているのではないだろうか。


そんなやりとりを見て、周囲の生徒達も、その頬を緩ませ…

もっとその続きを見たい、と言わんばかりに期待の視線を向けている。


が、ここでそんな和やかな雰囲気を台無しにしてしまう声。


「あなた達!!朝から何をきゃいきゃい騒いでるの!!」


その空気を切り裂くような鋭い声の主は、一人の女子生徒。

その吊り上った切れ長の目をさらに剣呑に見せてしまう、シルバーフレームの眼鏡。

その目と同じように、吊り上げられた眉。

規律を守るべき模範となる者として、凛とした佇まい。


しかし、近寄りがたい雰囲気に満ち溢れているが…

その顔立ちは整っており…

年齢の割には大人びていて、可愛いよりは、美人と言える顔立ち。

肩の下あたりまで真っ直ぐに伸びている、人工物で染めること自体が無粋と言える、艶やかな黒髪。

全体的にすらりとして、スレンダーなスタイル。

身長は女子の平均値だが、そのスタイルのおかげで、実際の身長よりも高く見える。

ただ、女性としての象徴の起伏に乏しいのが残念なところだが。


この学校の風紀委員という役職についている、融通の利かないルール遵守魔。


それが、彼女の周囲からの評価。


そんな彼女は、小宮 愛理(こみや あいり)。


涼羽のクラスの隣である3-2の生徒であり…

同時に、クラスの委員長でもある生徒。


「うわ…鬼の風紀委員さん…」

「やば…」

「早くクラスに入ろ…」


せっかく涼羽を可愛がって癒されていたのに…

そんな残念な思いを飲み込み、そそくさと自分のクラスに入っていく周囲の生徒達。


「…あ、ありがとう…小宮さん…助かったよ…」


そんな中、自分ではどうすることもできなかった状況から解放してくれた愛理にお礼の言葉。

たどたどしくも、明確に自分の意思を伝える涼羽。


しかし、そんな涼羽に対し、愛理は…


「高宮君!!」

「っ!!は、はい!?」

「あなた、男子のくせに、そんな女の子みたいで、恥ずかしくないの!?」

「!!う…」


今の涼羽が最も気にしている、その美少女な容姿。

それを露わにする今の髪型。


その一つ一つが、愛理は気に食わない。

その一つ一つが、愛理の神経を逆撫でする。


最も気にしていることをズバっと指摘されて、目に見えて落ち込む涼羽。

その萎れた様子も、周囲の女子から見れば、非常に可愛らしいものとなってしまっているが。


「そもそも、あなたがそんな風になよなよしてるからいけないんでしょ!!」

「!!あう…」

「なんなのよ!!男の癖に、こんな女子がつけるようなヘアピン!!」

「!!うう…」

「しかも、男の癖に、その辺の女子より長くて綺麗な髪!!なに?わざわざそう見えるように手入れしてるの!?」

「!!あ、あの…」

「男なら、男らしくしてよね!!」


もはや言いたい放題の愛理。

そんな愛理に、何も言えなくなってしまう涼羽。


自身が最も気にしていることを一刀両断で切り捨てられただけに、そのショックは大きく…


「ご、ごめんなさい…」


思わず、こんな言葉が出てしまう。


そんな涼羽も、周囲の生徒達からすれば、あまりにも儚げで可愛らしく…

思わず、抱きしめてしまいたくなるほどなのだが。


「~~~~~あなたみたいなのがいるから、風紀が乱れるんでしょ!!もっと、男らしくしてよね!!」


容赦ない愛理の糾弾。

男らしさ、女らしさに異常に拘る愛理にとって、涼羽は非常に癇に障る存在なのだろう。


だから、余計に涼羽に対する当たりが激しくなってしまう。


「ちょっと!!黙って聞いてたら、涼羽ちゃんのこと好き放題言ってくれて!!」

「こんなに可愛いんだから、いいじゃない!!」

「それに、涼羽ちゃんがいつ風紀を乱したっていうの!?」


そんな一方的な愛理の涼羽に対する糾弾に我慢ができなくなったのか…

涼羽のクラスの女子達が一斉に教室から飛び出し…

涼羽をかばうように前に出て、風紀委員である愛理への糾弾が始める。


「ふ、ふん!!男が可愛いなんて、どう考えてもおかしいじゃない!!」

「ふんだ!!涼羽ちゃんは、可愛いからいいんじゃない!!」

「そうよ!!こんなにも可愛くて、優しくて…」

「それの何が悪いのよ!?」

「男は力強くて、たくましい存在でしょ!!何よこんなの!!男やめればいいんだわ!!」

「な、なんですって~~~~!!!!」

「実際、そんな女の子同然の見た目で男だなんて…詐欺もいいとこよ!!」

「ふ、風紀委員だからって、調子に乗って~~~~!!!」

「なによ!!」


涼羽を擁護するクラスメイトの女子達と風紀委員である愛理の戦いはどんどんヒートアップ。

まさに、一触即発の状態とまでなっている。

これ以上は、さすがにまずいと感じた涼羽は…


「け、喧嘩はやめて!!」


意を決して、普段は絶対に出さないであろう大きな声。


「りょ、涼羽ちゃん…」

「た、高宮君…」


そんな声に、言い争っていた女子達も驚いて涼羽の方に視線を向ける。


「みんな…俺のことかばってくれるのは嬉しいけど…喧嘩はやめよ?」

「で、でも…涼羽ちゃんが…」

「そうだよ…」

「涼羽ちゃん、こんなに可愛くて優しいのに…」

「俺のことはいいから…ね?」


不安げに、心配そうにみんなを見つめる涼羽の顔。

そんな涼羽を見て、さすがに言葉をつぐんでしまう女子達。


勢いを削がれて、一旦はクールダウンした女子達を見て、大丈夫かな、とうなずく涼羽。

そして、今度は自分をひたすらに糾弾し続けてきた愛理に、視線を向ける。


「…小宮さん…」

「な、何よ?」

「…俺のことは、どんな風に思ってくれても構わないけど…」

「…けど、なに?」

「…お願いだから、喧嘩はしないで」


心底、愛理を心配しているような表情の涼羽。

自分をあれだけ糾弾していた相手を、そんな風に気づかえるなんて。


まさに、言葉にすればそうであろう表情が、周囲の女子達の顔に浮かんでくる。


「!はっ!まさか私にまでご機嫌取りのつもり?どこまで女々しければ気が済むのかしら?あなたは?」


しかし、そんな涼羽の気づかいも知ったことではないと言わんばかりの愛理の言葉。

とにかく、口を開けば涼羽のことを貶めている愛理。


そんな愛理の言葉は、当然ながらクラスの女子達の琴線に触れることとなってしまう。


「な、なんですって~!!??」

「涼羽ちゃんがこんなにも心配してくれてるのに~!!??」

「どこまで涼羽ちゃんのこと悪く言えば気が済むの~~!!??」


せっかく涼羽が抑えてくれたのにも関わらず、またヒートアップする女子達。

そんな女子達に、愛理も負けじとヒートアップしていく。


「あなた達は、こんな女男、気持ち悪くないの!!??女々しいし、なよなよしてるし、全然男らしくないし!!」

「い、言わせておけば…」


ますますヒートアップしていく愛理と女子達の言い争い。


決して自分の主張を引こうとせず、ひたすらに押し通そうとする愛理。

その愛理の主張に、これでもかと言うほどの憤りを感じる女子達。


またしても、一触即発の状況となってしまっているところ。

そこに、よく言えば仲裁の、悪く言えば水を差す声がかかる。


「お~い、何やってんだ?もうHR始まるぞ?」

「あ…新堂先生…」


声がしたところには、HRのため、3-1の教室の前にまで来ていた京一がいた。

いつもの京一らしい、淡々とした口調。

それが、ここで爆発しかねなかった諍いの火の勢いを奪うことになった。


「は、はい!!」

「は~い」

「わかりました~」

「すぐ行きま~す」


規律に厳しく、目上の人間に対して忠実な愛理は少し慌て気味ながらも凛とした返事を…

京一のクラスの生徒である女子達は、フランクで親しげな返事を、それぞれ返した。


そして、その場での諍いがまるで何もなかったかのように、それぞれの教室に戻っていく。


「しかし…涼羽」

「?はい、なんですか?」

「お前、今日もまた可愛いな」

「!!だ、だから俺は…」

「ね!そうでしょ!新堂先生!!」

「涼羽ちゃん、ホントに可愛くて!」

「こんなに可愛いのって、見てるだけで幸せになっちゃいます!!」

「お、なんだお前達。涼羽のこと、そんな風に呼んでるのか」

「はい!!」

「だって、こっちの方がしっくり来るから!!」

「美鈴がずっとこう呼んでたのが、よく分かります!!」

「ああ、柊が一時期からずっとそんな呼び方してたもんな」

「お、俺は別に可愛くなんか…」

「!やっぱり涼羽ちゃん、可愛い!!」

「うんうん、涼羽が他のクラスメイトと仲良くやれてるみたいで、よかったよかった」


教室に入るまでの、3-1のクラスの担任と生徒達のやりとり。

日に日にその可愛らしさが増していっている感のある涼羽に、京一が思わず『可愛い』などと言い出し…

一人だけ否定しようとする涼羽をさえぎって、女子達は全力でそれを肯定し…

さらには、涼羽が他の女子達に積極的に関わり合っていかれているのを見て、うんうんと頷く京一。


やはり、自分の判断は間違っていなかった。


まさに、京一はそう思っていた。


「………ふん」


そんなやりとりを、背後から面白くなさそうに見つめる愛理。

ただでさえ男のくせに、驚くほどに可愛らしい容姿の涼羽が気に食わなくて仕方ないのに…

まさか、担任である京一までもが、それを肯定しているなんて。


自分は間違っていない。


男は男らしくなければいけない。


あんな、どう見ても美少女にしか見えない男なんて、男じゃない。


今の愛理の心の中は、そんな涼羽への偏見と侮蔑の思いで、満ち溢れていた。




――――




「…ホントになんなのよ…あの女男…」


一時間目終了後の休憩時間。

ぼそりとつぶやく愛理の声。

それは、誰に聞かれることもなく、淡く響いて消える。


愛理の家は、現在母子家庭。

母親が懸命に働いて、どうにか生活している状態。


知的なイメージが示すように、学力に関しては相当な部類に入る愛理。

本来ならば、もっと上の進学校に入学することもできたのだ。


だが、家庭の経済事情もあり…

さらには、当時愛理よりも学力があって、経済事情が厳しい生徒がいたため…

奨学金制度に頼ることもできなかったのだ。


なので、仕方なくこの地域でもっとも学費の安い、この公立の高校に入学することとなったのだ。


愛理がここまで規律や男らしさ、女らしさに拘るようになったのも、今はいない父親が要因となっている。


生真面目で、規律に厳しい母親に育てられたため、規律に厳しくなるのはある意味必然と言えること。

父親は、そんな母親とは対照的な、自由奔放な性格だった。


今となっては、なぜそんな二人が結ばれたのかは謎だが…


さらに、父親には非常に困った悪癖があり…

それが、愛理の両親が離婚する原因となってしまったのだ。


その悪癖とは、女装癖。


自由を好み、規律を嫌う父親であるがゆえに…

普通の社会人としてやっていくだけでも非常に苦痛だった。

そんな苦痛から…

現実から逃れたくて…

ついつい手を出してしまったのが、女装。


今の自分とまるで違う自分を作り出すことで、今の現実から目を背けてしまったのだ。


精悍で男らしくはあったが、線は細く、全体的に華奢。

そのため、スタイル的には特に問題もなく…

どうしても男っぽい顔立ちは、化粧のテクニックでごまかすことができてしまったため…

現実の男としての自分よりも、現実にはないはずの女としての自分の方を受け入れてしまい始めたのだ。


最初は、ただ化粧で顔立ちを女性っぽくする程度のものだったのだが…

それがだんだんエスカレートしてしまい…


ついには妻の衣類を着てみたり…

家族に内緒で自分用の女性の衣類を購入したり…

さらには女装した状態で表に出て、歩き回ったり…


そんな日々がいつまでも続くはずもなく…


結局は、彼のそんな悪癖が家族である妻…

そして、娘である愛理に知られてしまうことになったのだ。


規律、男らしさ、女らしさに関する意識が非常に強い母親は、汚物を見るような目で夫を見下し…

あげく、ありとあらゆる罵詈雑言の嵐をぶつけ続けたのだ。


それも、娘である愛理がいる前で。


当時まだ小学生だった愛理にとって、その光景はトラウマとなってしまうほどの光景だった。


さらには、母がその場で離婚を決意し…

半ば無理やり父親を追い出してしまったのも、愛理のトラウマに拍車をかけてしまった。


日頃から父親よりも母親の方を肯定的に見ていた愛理。

それゆえに、男でありながら、女の格好をしていた父が、非常に滑稽に…

なおかつ、汚わらしいものに見えてしまったのだ。


以来、そういった規律、男らしさ、女らしさから逸脱するものは、あの父と同じ末路を辿ってしまう…

そんな強迫観念が、愛理の中で芽生えてしまった。


今となっては、普通に市民権すら得ている女装男子。

一部の需要(ニーズ)を満たすため、異性装を標準とした店舗も存在するこの時代。


TVに出てくるようなタレントも、そう言った性倒錯的な部分を売りとした者も多い。


当然ながら、愛理がそんなものを受け入れられるはずもなく…

小宮家では、その手の話題、番組を見ることなど全て禁則事項となっている。


だからこそ、自然体で女子にしか見えない涼羽などは、愛理にとっては嫌悪の対象にしかならないのだ。


「…なんで、あんなのが普通に受け入れられてるのよ…おかしいじゃない」


男のくせに、女子のような長い髪。

男のくせに、本物の女子でもそうはいない美少女顔。

男のくせに、本物の女子でも羨む華奢なスタイル。

男のくせに、まるで大和撫子のような慎ましさと、包容力。


男のくせに、周囲の女子からあれほどに『可愛い』ともてはやされて。


隣のクラスである愛理は、あんな容姿になった涼羽に対し…

男子達はどう接していいか分からない、非常に複雑な心境に陥っていることも知っている。


その時点で、この学校の風紀を乱しているとさえ思ってしまう。


そのうち、あの容姿と大和撫子のような女性らしさに釣られて…

『男でもいい!!』などとのたまう男子が出てくるかも知れない。


そうなれば、この学校で愛理にとってあってはならない、不純同性交遊が発生するかも知れない。

そうでなくても、男が男に言い寄るなどと言った、愛理にとっては決して見たくもない光景を…

日常的に目の当たりにすることになってしまうかも知れない。


実際、すでに高宮 涼羽を『美少女』として認識してしまっている男子はじょじょに増えており…

日に日にその可愛らしさを増している涼羽にアプローチしてみようと思っている男子が、後を断たないのだ。


しかし、常に涼羽のことがお気に入りな女子達が周囲にいることもあって…

さらに、涼羽があの容姿ではあるが、実際には男であることも手伝って…

なかなかアプローチに踏み切れない男子ばかりなのだが。


そのおかげで、愛理の精神(メンタル)はあと一歩のところで守られている。

もし、この状況に変化があれば…

今の愛理では、間違いなくその精神を壊されてしまうだろう。


また、愛理が涼羽をここまで嫌悪する理由は他にもあり…


「…男のくせに、私よりも可愛いなんて…ふざけないでよ…」


涼羽が、自分よりも女性らしく、可愛らしいのが非常に気に入らないのだ。


愛理がこれまで見てきた異性装は、はっきり言って『お笑いのネタ』レベルのものだった。

だからこそ、本来の『女性らしさ』というものを汚されているような感じがして、激しい嫌悪感を持つようになったのだが。


愛理の父は、比較的マシといえるレベルだったが、それでもその男っぽさを消すことは難しいようで…

やはり、男であるということはよく見れば分かるものだった。


ところが、涼羽に関して言えば…

あまりにも自然に、女性らしく、可愛らしいのだ。


それも、誰もが構いたくなって…

誰もが構って欲しくなって…

ついついちょっかいをかけたくなるような。


決して可愛いというタイプではない愛理。

それでも、美人なのは美人なのだが、やはり普段のお堅い風紀委員なあり方もあり…

周囲からは敬遠されている状態なのだ。


規律、男性らしさ、女性らしさをとことんまで遵守しようとする愛理ではあるが…

そのお堅い雰囲気が、自身を女性らしさから遠ざけてしまっていることを…

愛理自身、薄々とは感じている。


でも、だからといってこの生き方を変えることなどできないと、自分に言い聞かせてしまうのだが。


だから、許せないのだろう。

涼羽が、男でありながら愛理の望む女性らしさ、可愛らしさを持っているのが。


だから、嫉妬してしまうのだろう。

そんな、誰からも好かれる雰囲気に満ち溢れた涼羽に。


「絶対に…絶対にあの女男なんかに負けないんだから」


涼羽に対して異常なまでの嫌悪感と敵対心を燃やす愛理。


そんな愛理に、この後自身の人生の危機とも言える出来事が起こることなど…

今の彼女には、知る由もなかった。

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