日と月の物語

 昼間あんなに愛を注いでいた太陽が

 今目の前でまさに最後の刻を迎えていた


 偉大な最期を飾る様に

 それは盛大に空が燃えている


 余りの素晴らしさにいつも言葉を失ってしまう


 朱く染まる雲の群れ

 それはまるで別世界の産物のよう


 一つの物語が幕を下ろしていく


 夕焼けの世界から夕闇の世界へ

 気がつくと駆け足で舞台は様変わり


 太陽から世界を託された月が

 今は優しく世界を見守っている


 慈愛の光に白く包まれて

 心は遥か幻想の彼方へ


 目を閉じれば様々な物語が僕を連れていくよ


 今日は一段と星が綺麗で

 寒くなっても眺めていたい


 毎日が当たり前の世界で

 その当たり前が本当はとてもステキで

 この太陽と月のドラマにいつも心震わせている


 これが宇宙のリズムなのだろう


 花が季節を奏でるように

 自然に生きていけたらいいな

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