僕の騎士《ナイト》ガール!

@kkdkhe2

―プロローグ―

いつもと変わらない世界。


青空の元、人はビルだらけのこの街を行き交う。


仕事に行く人、学校に行く人、遊びに行く人、買い物に行く人、散歩に行く人。

様々な人が行き交う。



そんな中に紛れるようにして、何かを探し求めてさ迷う影があった。


しかしその影を道行く人は誰も気に止める事はない。

人々はその影をすり抜け歩き続ける。

その影が見えていないのだ。

ほんのごく希に気付く者がいるかと思えば、その者は目をそらし、気付かない振りをしてその影を避けて通った。



そんないつもと変わらない世界。



変わってしまったのは、他でもない影の方だった。






『いい加減。諦めたらどうですか?』



そんな影に白い衣を纏った少女が声をかけた。

背には透明な羽のような物までみえる。

不思議と嫌みなく光る装飾品。



『もうアナタに残された時間は少ない。このままではアナタは本当に…』



『…まだ、諦めやしない』



影はそう言うとその場から離れようとした。




『なら、アナタにこれを差し上げます』




影が振り向くと、その少女の手には銀色に光る、まるで十字架の形のような




剣が握られていた─。









─僕の騎士(ナイト)ガール!─

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